第2話

「オマエのド音痴の歌ヘタは

ギネスもんだな」

クラスメートがケイタを

あざ笑った。

「まったく、親の顔が見てみたいもんだぜ」

クラスメートたちが一斉に

ドッと笑った。

ケイタはただコブシをわななかせて

ジッと耐えるしかなかった。

「アンタたち、わたしと勝負する!」

木島藍子だ。

クラスではブイブイはばをきかせている。

みんながすごすごと席に着いた。

「だいじょうぶ? ケイタくん」

「ボク、くやしい」

ケイタがえんえんと泣き始めた。


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