詩集『矮星』

今見ると少し小さく見えるのかもな

……親戚の叔父さんに、数年振りに会う

昔は俺よりも背の高かった叔父さん

あれから俺は大きくなったから

今見ると少し小さく見えるのかもな

と思ってたけど

え、でっか

でか！！！！

え？　200㎝ある？

そりゃでかいわな

すげえ

……実家近くの公園に、久しぶりに行った

昔あの遊具を見たときはすごく大きく見えたもんだが

今見ると少し小さく見えるのかもな

と思ってたけど

え、でっか

でか！！！

え？　工事して前よりでかくなった？

嘘だろ

最近ってこういう遊具ってむしろなくなるもんだと思ってたわ

なんか子供が怪我しちゃうから危ないとかいうじゃん、最近はさ

でかくなることあるんだ

すげえ

……世界って子供の頃はすごく広く感じたんだけど

今になってみると実はそんなに広くないのかもな

と思ってたけど

え、ひっろ

ひろ！！！

え？　まだまだ知らないことがいっぱいある

俺の成長に合わせて、世界が見える範囲も広がって

もっともっと大きくなっていく

まるで『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』みたいだ………………。

（誰にも伝わらない比喩をしてすべてが台無しになったため、この詩は打ち切られました）