ゲーム友達の女の子をいつの間にか攻略していた
りゅうさん
第1話
「良かったら...私と付き合わない?」
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4月。それは多くの人々が新しい環境へと身を投じなければならなくなる忌まわしい季節。
もちろんそれは学生である俺も漏れなく対象になる。
--つまりは高校生活のはじまりである。
「入学してまだ3日目なんだから今のうちに
そう言われ机に突っ伏していた重い頭を上げるとそこには小学校から腐れ縁であり、隣のクラスの
「友達をつくろうと思ってつくれたら世の中に俺みたいなぼっちは誕生しないんだよ。」
そうこの俺
「それとな、まだ3日じゃなくてもう3日が経とうとしてるんだぞ。グループなんてとっくに形成されてきてるっての。」
「そうか?話しかけにいったら案外仲良くなれるもんだぞ?」
どうやら颯太は入学してから脅威のスピードでほぼクラス全員と仲良くなったらしく新しい環境での生活を十二分に楽しんでいるらしい。
「コミュ障の俺にはそれがとんでもなく高いハードルだということを分かっていないようだな…。そこになおれ家族ですら引く程の俺のコミュ症経歴を教えてしんぜよう」
「どうせ喋らなすぎて保育園で専属の先生をつけられた挙句その後の小、中学校でも友達が少なかったことだろ?教えてもらわんでも知ってるわ」
うぐっ…自分で話を振っておいてなんだが人に言われると想像よりダメージを受けるな…それにこいつめちゃくちゃ笑顔じゃねぇか事実だが妙に腹立つな…
「お、じき授業始まるし俺は戻るわ!じゃな!」
そう言い残して颯太は自分のクラスへと戻って行った。
時計を見ると授業開始まで1分程になっていたので俺も慌てて次の授業の教材を取りに廊下のロッカーへと向かい教室を出た。
「おっ、とあぶねっ。すいません。不注意で。」
教室を出る際横から近づいて来ていた人に気づかずぶつかりそうになった。
100%こちらの不注意なので非常に申し訳ない…とぶつかりそうになった人の方へと顔を向けるとそこにはアイドル顔負けレベルの顔立ちが非常に整った女の子がいた。
「全然気にしないで!私も不注意だったから!授業始まっちゃうからそれじゃあね」
そう言って彼女は俺とも颯太とも違う3組の教室へと向かって行った。
これが後に僕の数少ない友達の1人となる彼女。
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