第76話捜索

NPO法人代表は 唇を噛み無言になる

代わりに駆け込み寺の住職40代男性が話始める


住職「私は今まで大使館と連携して200人ほど帰国させてきました…寺には常に20〜60人ほど外国人実習生が いますが年々増加していき とても対処しきれない…帰国を望む者もいれば母国には まだ戻れない為 必死に勉強して この国に残れるよう努力している者もいます…総理の言う国が直接雇用するという事は就労ビザを用意してくれると言う理解でよろしいでしょうか?」


「はい…まず 1つ目の案は 今後1年で 全国各地 100万人規模で農地開拓を進めます…恐らく ほとんどの方がアジア系の労働者になる予想ですから 皆さんが保護されてる

失踪者の方も参加希望があれば是非お願いしたいです…但し参加する場合は1年で例外なく帰国していただきます…1日8時間労働

日給16000YEN 残業なし 差別や強制労働が起きないよう 国や地方自治体が監視します。1年 頑張れば400万YEN程度 借金返済して 帰国しても お一人なら5年は生活に困らないと思います。 しかし これは間違いなく重労働です…差別など無くても体力に自信がない人は耐えられない可能性もあります…」


住職「そうですか…給与は高いですが それは体力に自信がある男性しか出来ませんね…心の病の人間にも厳しいかもしれません」


「はい…とりあえず不安でも参加してみて無理そうなら違う仕事に変更してもらっても構いません…この仕事だけ破格なので…心の病の方でも ほとんどの場合 人間関係が原因なので 自然に触れる 土いじりなどが向いてる場合も あるようですから本人が望むなら参加してみてもらって構いません…周りも同郷の方が多いと思いますし 精神的に厳しいと言う方が いるならば 少人数のチームに参加するなど考慮します。

その場合は私から担当者に伝えます」


住職「我々の保護下に女性もいますが 他の仕事もありますか?」


「あ〜 この農地開拓でも女性参加出来る軽作業もありますよ…体力的に男性の仕事の方が重労働になるので ほんの少しだけ金額には差を つけさせていただきますが…男女差別と言われるかもしれませんが 重労働と軽作業では 同じ賃金だと不平不満が でますので…ビニールハウス内の準備などもありますから農地開拓が完了した場所を追いかけながら別部隊で やっていただきます…

今回は農地開拓で どうしても男性中心になりますが 農業の男女比率は6対4くらいで

女性も出来る仕事は沢山あります」


住職「これも1年限定でしょうか?」


「はい…こちらの軽作業も1年で帰国していただきます…これは やりきれなくても仕事を引き継ぐので…」


住職「農業関連 以外の仕事は どのような ものがありますか?」


「はい…こちらも重要な仕事で男女問わず募集します。

給与は申し訳ないですが最低賃金とプラスαとします…

今 貴方達が保護されてる外国人失踪者の中で農業関連以外を希望される方は

国内にいる外国人失踪者を探す団体を国が設立します…そこで働いていただきたいです…今までのような逮捕 強制送還 罰を与えるのではなく支援する為にです…失踪した後 彼等は不法滞在者となり悪質ブローカーの紹介で仕事をして さらに借金を増やしてしまう 生きる為に犯罪者になる可能性もあります…現在 外国人失踪者が国内に数万人なのか数十万人なのか我々も把握出来ていません… そんな方々にむけてインターネットで 母国語で呼びかけたり 実際に全国を周って見つけ出してもらいます。

自分と 同じ苦しい思いをしている人を助けてあげてほしいです…中には人間不信になり拒否する方も いると思いますので 説得してもらいたい。 我々が説得するよりも 同じ苦しみをあじわった同じ国の人間が説得した方が受け入れてもらえると思います。

そして帰国するのか まだこの国で働くのか希望を聞いてもらいます。

給与のプラスαは 見つけた 説得した人数に

よってプラスします。

これは私が外国人を真面目に働かないと信用してない訳ではないですよ…

私は実力主義です…そして働く側も人助けして頑張った分 報酬が増えた方が やりがいがあると思うので あえて こうしました。

この仕事を選択する方は最大で3年まで

滞在を認めます。

自分が頑張った分 報酬は増えますが 見つけた方の中にも この仕事を希望される方が出てくると思います。 人数に限りはありますので成績次第で入れ代えますし最大3年までで1度帰国していただきます…よほど優れた方がいれば残っていただく例外もあるかもしれませんが結果次第です…農地開拓も この仕事で成績が芳しくない方も 又は どちらも希望されない方にも別の受け皿もあります。すぐに帰国しろとは言わないので安心してください。

今後 学校給食無償化 高校まで給食を出すので その準備などを手伝っていただきます。

他にも先生達の負担が大きいので 出来る限りのサポートや 語学力がある方には自分の国の話や あるいは この国で受けた厳しい体験談を子供達に伝えてほしいです…

まあ体験談は内容次第で高校生くらいからですが…

必ず差別などないよう学校 教育委員会に お伝えします…他にも国や地方自治体が運営するものから お仕事は紹介します。

どの仕事でも能力 頑張り次第で私は法律ですから永住権も夢ではないと お伝え下さい。優秀な方には是非 この国に残っていただきたいです」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る