第43話視察

やる気〜スイッチ〜僕のはどこにあるんだろう〜どなか〜か〜見つけて〜ください~僕だけの〜やる気スイッチ〜

やる気〜スイッチ〜僕のはどこにあるんだろう〜きっと神様が最初から つけわすれたのかな〜 やる気〜

洗面所で顔を洗いながら歌っている…

後ろから

堀田「何バカな歌 歌ってるんですか…

2番はメロディーにも合ってない…」


ビクッとなり振り返る…

「うわ〜びっくりした~ちょっと〜ノックもしないで どこまで入って来るんですか〜プライベート侵害ですよ〜」


堀田は反論は常に無視する…


堀田「本当に出るんですか?

準備は出来てますが…」


「はいはい…ならば すぐに出ますよ~ハハハ」


早朝5時 軽自動車 1台 ハイエース2台

公邸から出る

先頭ハイエースに複数のボディーガード

中央 軽自動車に 総理 堀田 ボディーガード3名 運転手1名

後車 ハイエースにも複数のボディーガード

軽自動車は総理の前職から乗っていた自家用車 防弾ガラス スモーク 車の色もナンバーも変更してある


軽 車内

堀田「あ〜こんなに朝早くに出る事になるとは…視察なら普通に警備大量に動員して行けば いいじゃないですか〜」


「ダメです…私は引きこもり総理というイメージがあるから なるべく目立たない方法で外出した方が安全…信号操作もなしです…本当は自分で運転したいのに…自分の車 他の方に運転されるの好きじゃないんです…それに出る予定がなかった私用の公用車は全て副総理に譲ってますしね~ハハハ」


堀田「スーパーなんて朝10時くらいまでオープンしないですし早すぎると思います…それに わざわざ前住所付近まで行かなくても近所のスーパーでも よかったと思います…1週間前に そろそろ外に出ようかな…って いきなり言い出すから準備も大変で

番場さんはブチ切れでした…」


「しっかり怒られてるので知ってます…

まぁ〜いいじゃないですか〜マスコミも政治家側も今日は全く気づいてなかったでしょう? 今や配送業は24時間 配達してますし御所 議員会館 公邸 どこでも配達で出入りしてるんですから軽自動車に私が乗ってるなんて誰も思わないですよ~ハハハ

オマケに帽子に眼鏡 付け髭までして早朝に出るとは想像しないでしょう。配送業やってて良かったです。死にたくないですからね~ハハハ」


堀田「で…4時間ほどスーパーオープンまで ありますが 近隣で待機で いいですか?」


「いいえ ダメです…オープンまでは ゆっくり近隣を走り続けて下さい。

あっ運転手さん…そこ左です 次の次を右でお願いします。信号回避出来ます…あっ

次は左です…真っ直ぐ行くと 全然開かない踏切です… ふぅ〜 あっ ごめんなさいね 運転手さん…つい配達の癖で口出ししちゃって…ハハハ

よし この真っ直ぐな道は ゆっくり走って下さい。」


左右の歩道を確認する


「よし…いいですよ~ハハハ 良かった」


この通りは 以前住んでたアパート前の道


堀田「前の住所そんなに気になりますか?」


「違いますよ~ダンボールが歩道に並んでないか確認したかったんです。 自分が見えないフリをして通り過ぎてた路上生活者の方々が ちゃんと救われてるか自分の目で見たかったんです…本当に良かった~ハハハ

きっと屋根のある避難所に移動出来たんだと思います ハハハ

では また少し離れた場所もダンボールチェックするので移動ですね~運転手さん 次はナビ通りで大丈夫です」


堀田「はぁ〜 こんなの他の人に依頼すればいいじゃないですか〜」


「ダメです…正確に知りたいので…依頼しても細い路地など見落とすかも知れませんねから…それに自分が利用してたスーパーの値段もチェックしますから…午前は肉が2割引き 昼はパンやデザートが 安くなり夜は

19時頃に お惣菜が半額になるんです。

そういうのはチラシ見ても わからないんです」


堀田「総理は自分で買い物しなくて いいです…」


「そんな考えだから政治家達は どんどん庶民との感覚が ズレていくんです…これは月に1度 必ず見にきますからね~

これ以上の物価高は見過ごせませんよ

近所の3店舗 入りますからね」


堀田「勘弁してください…1店舗で十分です…」


「入ります…1店舗目は野菜 魚 肉 飲料を見て すぐに出ます 2店舗目は中の通路

油や塩 日用品等を見て出て3店舗目は先の2店舗とは違う系列のスーパーなので また野菜や肉を見てすぐに撤退です 全店舗5分程度で見れますから あっという間に終わりますよ。」


堀田「はぁ〜 だ そうです…警備の皆さん準備しておいてください」


「ハハハ〜警備の方々は車で お留守番ですよ〜 私と堀田さんだけで入りますからね~」


堀田「それはダメです…万が一が あると困ります…」


「あ〜 そうですね~私も説明不足だったので今回だけは2人で入ります…次回からは警備の方々は私服でお願いします…私だけでも身長で少し目立つのに 私より大きいスーツ姿のラガーマンみたいな人間 スーパーに 大勢入るなんて目立ちすぎです…次回からは私より小さい方や女性 夫婦に見えるようにして距離を考えて護衛お願いします…堀田さんでも番場さんでも次回からはスーツは禁止です」


堀田「了解しました~。但し…総理は間違いなく政治家側からは狙われます…さすがに直接は狙わないですが民間人を装いプロの暗殺者みたいな人間に依頼してても全然不思議ではないんです…それは自覚してください…」


「了解しました。では視察行きますよ堀田さん」


作戦通り 全て5分程で終了

ボディーガード達も 万が一があれば解雇となる為 冷や汗をかいていた…


「よし…ぼちぼち帰りますか〜 あっそうだ帰り道に 美味しい塩たこ焼きの店あるので番場さんにオミアゲ買って帰りましょう」


13時前に公邸前まで生還

この時間に合わせて複数の配達が到着するよう時間指定してある。配達の車に紛れて公邸内まで無事帰還する


「よ〜し 完璧でしたね~ハハハ

では とりあえず私の部屋に戻ります。

あっそうだ…ボディーガードさんでも運転手さんでもいいので私の車の後ろハンマーで1箇所凹まして 後は両サイドは 擦り傷いくつか つけといてください。そんなピカピカの新車みたいな配達車の方が少し不自然なんで…宜しくお願いします…」


堀田が先導して歩きカードキーでプライベートルームのドアを開く

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