第41話首都直下型

佐藤副総理「国民の皆さん こんにちは

佐藤で ございます。

たった今 総理が緊急の用事が出来たので代理として総理の考えを皆さんに お伝え致します。

私の事が嫌いな方も大勢いらっしゃると思いますが しばらくの間 聞いていただけると 助かります。」


深々とお辞儀をする


佐藤副総理「え〜現在 路上生活者支援は総理や国民の皆さんの お力により 食料は しっかり路上生活者の方々に行き届くようになってきました。

仮設住宅建設も急ピッチで進められ

TVや衣類、日用品等まで 皆さんの寄付により 集まり徐々にですが最低限の生活レベルまで回復してきていると思います。まだまだ時間は かかりますが この先は路上生活者の方々にも社会復帰して自立していただく事が とても大切です。そこまで やり切る事が総理の考え… 第一の政策なんです。

総理も職業支援は今後どうすれば良いのかと日々悩み考えておられます…その他にも首都圏集中の人口問題…地方過疎化…問題は山積みです…そして1番総理が危惧されてるのは首都直下型地震です…今年は2035年

です… 南海地震は2035年を中央値としてプラスマイナス5年の間に発生する可能性が最も高いと言われています…つまり これから5年間 いつ地震が起きてもおかしくない…

大震災の17倍の被害になる…首都圏に集中した現状だと約2万3000人の死者予測です…これらを踏まえ総理は 地震に備え被害者を最小限にする為に一極集中の解消を目指し さらに災害時にも備え食料自給率を 上げて地方過疎化対策にもなると思い農業の活性化を同時に目指しているのです。

今まさに最大のチャンスでもあると我々は考えております。 路上生活者の方々は今から就職活動を されて行く事になります。

その時の一つの案として全国各地に散らばっていただき農業を始めてみる

全く経験がなく いきなり出来るような簡単な仕事ではない事も理解しています。

そこには 勿論 最大の支援…スタートアップ

支援を する事を約束致します。

我こそは…私こそは と言う方は どんどん名乗り出てください。今までのスタートアップ支援はタイムラグがあり長い場合は1年受給が出来ないなど問題がありましたが

総理なら すぐに受給を受けられるよう必ずしてくれます。何人でも何千人でも我々は

お待ちしております。

総理と共に一緒に この国を復興させましょう。

本日は以上となります。

ありがとうございました。


佐藤が一礼して演説を終了


床に横たわる総理…スーツはコーヒー牛乳でビチャビチャに汚れている…


「ゴホ…ゴホ…う〜 ほっ堀田さん…わ…私は どうして こんな所に? 確か演説していたはずですが…」


堀田が しゃがみ込んで

「あっ総理…大丈夫ですか?

コーヒー牛乳飲んでる途中に いきなり意識を失ったのか貧血なのか わかりませんが倒れたんですよ~

やむを得なく急遽 佐藤副総理に演説を引き継いでもらったんです…無事終わりましたから安心してください。」


「そうでしたか…ご迷惑おかけしました…夢だったのか…堀田さんに呼ばれて番場さんにコーヒー牛乳もらって飲んでる途中まで ハッキリ記憶あるんですが…その後この国で…この部屋でクーデターが起きて…巧妙な手口でした…私にコーヒー牛乳を与え口に含ませ声が出ないように…うめき声を消し去る為に…そして無防備の お腹…みぞおちに恐ろしい殺人パンチが…私は この重く苦しい痛みを1ヶ月前に受けた事があります…………何か言う事は ありませんか…堀田さん?」


堀田は無視する


「何か言う事はありませんか…堀田さん?」


堀田「き…記憶が戻って何よりです…私は上からの圧力により実行犯にされた被害者です…」


番場「うむ…やむを得ない選択だった…

国産の野菜や果物に ハマってまして〜皆さんで どんどん作っていきませんか〜?ハハハ… って 農業活性化の為に嘘をつく…

あまりに ヒドイ 嘘で コッチがびっくりした… やはりバカだった…

ろくに我々に相談もせずに 大丈夫 任せて下さいって親指たてて…あんな嘘で恥ずかしくないのか?」


「クッ…ひどい言われようだ…他に何も思いつかなかっただけなのに…嘘が苦手なんですよ…」


番場「佐藤副総理の方が 案として最適でしたので交代するしかなかった…」


「それなら佐藤さんも言葉で教えてくださいよ~」


佐藤「時間がなかった…嘘がひどすぎて…すぐに挽回するしかなかったんだ…総理がバカだから…」


「クッ…どいつもこいつも総理の扱いがひどい…」


その後佐藤から詳しく内容を聞く


佐藤「この地震大国で…………

だから俺は原発は反対なんだ……」


「なるほど~地震か〜確かに しっかりとした理由ですね…本当に可能性が高い大問題ですが現状は耐震性を上げるくらいしか方法がないですね…ただ地方に 散らばっていただく理由としては理にかなっていますね。

佐藤さん ありがとうございます

では もう一押し私からも追加の案を出します。佐藤さんのおかげで一つ思いつきました。後日 国会の方で発表します。」


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