戦の世は吹き荒れて
影長「ほう…、隣の国の童にしては強いな」
敵「てめぇ…、何でそんな凄腕であんな貧乏城に仕えてんだありえねぇだろ」
影長はニヤリと笑うと知りたいか?と凄む。
敵も是非知りてぇなぁ、あの城実は金払いが良いとかそんな事はねぇよな?
影長「まず俺はロリコンだ、そしてなるべく姫に仕えたい!!」
その瞬間、顔面がハニワになる敵。
敵「おいおい、そのイケメンでその腕ならどこいってもよりどりみどりだろうがよ」
影長「それに、俺は師匠が今でもちびりそうな程怖いんだよ」
敵「あん?そんなに強くて怖いもんなんてあんのかよ」
影長「俺は師匠と、ガチムチの筋肉ムキムキの男が死ぬほど苦手なんだっ!」
敵「それで、今まで良く闇社会でやってこれたな…」
影長「ほら、俺超強いし?」
敵「おめーが強すぎるのは認めるけど、呆れた野郎だな」
影長「俺だって、他に楽で三食昼寝付きで高収入で上司がロリ姫な仕事あったらそっちに行くわ!」
敵「なんか、お前と話してると疲れてくるのは気のせいか」
影長「ふっ…、戦国の世は生きている奴こそが勝者よ!」
敵「ならば、今日をてめぇの命日にしてやるっ!」
閃光が二つ三つと切り結ぶが、敵の刀が切断されて飛んでいき地面に刺さる。
影長「ほら、童はマミーのおっぱいでも吸ってろ。俺は、そろそろ夕餉だから帰りてぇんだわ」
左手で右肩をトントンやりながら、めんどくさそうにいった。
敵「なんで…、速度も技も変わらねぇのに…」
影長「答えはシンプル、俺の方が良い刀だからこれに尽きる」
月光にきらりと妖刀が如く、煌めく小太刀に敵の喉がごくりとなった。
おめーの刀も別に真打なんだろうが、それでもこれには及ばねぇだろ。
敵「その刀、もしかして銘があるのか?」
影長「無論」
敵「古来より刀匠の名が刻まれたものは名刀ときく」
影長「前割弁座宗近(まえわりべんざむねちか)だ」
敵「………は?前割便座ってトイレのあれか?」
影長「そうだ、あの前割便座を更に半分にしたような曲刀風の小太刀だ」
敵「マジか、その小太刀そんなダサい名前なんか…」
影長「二本セットで鞘にいれて留め具で止めると、マジの便座として使用できる!」
敵「急に羨ましくなくなったのは俺だけか?」
影長「貴様の刀を斬り飛ばして刃の一点の曇りもないことからも、素晴らしい実用品であろう。だがな、我が主君はこういうのが大変お好きな方なのだ!」
(ドヤァ)
敵「おいちょっと待て、宗近って天下五剣うちの一本を作ったとかいう刀匠と同じ名だぞ」
影長「我が主君が、無理やり作らせた」
※そんな事実は歴史にはございません、これはネタでありフィクションです(N回目
敵「あの美しい、美術品まがいのモノばかり作る刀匠にこの様な」
影長「我が主君は、そういうロクでもないものを作る時だけアグレッシブなのだ」
敵「お前…、絶対苦労してるだろう」
影長「それは、言ってはならん!」
敵「ほぼ、認めてんじゃねぇか!」
影長「それに、ここに申し訳程度の弁天をデフォルメしたゆるキャラが鍔に描かれておってだな」
敵「ダサさに拍車がかかってんじゃねぇか…」
影長「それは、言ってはならん!」
敵「お前も、実はダサいとか思ってんだろが!」
影長「だが、不本意ではあるがこれより切れ味鋭く耐久力もある刀を俺は持ち合わせておらん…。刀としての性能だけは、本物だからな」
敵「うわぁ…、この戦国の世でそれは最大級の嫌がらせだわ」
影長「そんな、Sな所が素晴らしい!」
敵「ええぃ、変態め。往生せいやっ!」
影長「俺は死なんぞ、まだまだ見なければならない活劇やら歌舞伎があるのでな」
敵「マジで、その凄腕とイケメンと中身が釣り合ってねぇ男だなアンタ」
その名は影長、凄腕の変態として名を轟かす男。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます