23-4


 その無防備な細い腰に、恐る恐る手を伸ばす。


「あ、んん……っ」

「もっと、触っていいか?」


 腰を辿って、俺の放っておかれていた陰茎に触れる。ノアの身体がビクンと跳ね、ナカが締め付けられた。


「あっ……フレディ、そんな……じっとしていてくださいって」

「お前も、気持ちよくなってほしいから」

「僕はもう十分……です、から」


 俺の掌の中で、ノアのそれが脈打つ。どこを触られるのが1番いいんだろうか。

 

 銀の髪を払ってやると、そこに隠れた可愛らしい淡い乳首が顔を出す。親指の腹で押しつぶすように触れると、ノアが身体をくねらす。

 

 ノアの尻に俺の陰嚢が擦れた。腰の奥がずんと熱くなる。握っていたノアの先端からも透明な蜜がぷくりと垂れて、トロトロになっていく。

 可愛くて鈴口を指でいじっていると、ノアが俺の手をやんわりと引き剥がそうとする。


「ダメですよ、そんな……あっ」

「じゃあ、どうすればいい? どうすれば、お前をもっと」

 

 無意識のうちに腰を動かしてしまったらしく、突き上げられたノアがのけ反った。


「ああっ、ぅ……や……フレディ、ほんとに」

「ノア」


 乳首と陰茎を同時に刺激してやると、ノアの赤くなった目が潤んだ。

 耐えられなくなったのか、俺の胸に倒れ込んでくる。汗ばんだノアと俺の肌が重なり合う。鼓動がひとつになり、どちらが自分のものかわからなくなる。


 でも剥き出しになった下半身は、ノアの足と絡まり合っている。

 細い膝が俺の太腿を挟んで、しがみつくように……


 こういうとき、男は頭で考えられないらしい。

 勢いをつけて身体を起こし、繋がったままノアをベッドに押し倒す。体勢が入れ替わり、ノアは何が起こったのかと目を白黒させていた。


「ノア」

「フレディ……やっ、ちょ……ああっ」


 ヤり方なんて知るわけがない。とにかく本能の赴くまま、ノアの中に何度も突き入れた。

 

「ああっ、や……ふれ、でぃ……だめっ」


 ある一点を突き上げると、ノアの腰が跳ねる。


「いやぁ……フレディ、やめ……待っ」

「ごめん、俺……もう、我慢できない」


 ノアが涙を浮かべながら赤い顔で頷いた。


「はぅ、ああ……っいい、ですよ……僕のナカで、イッてください」


 ぎゅっと抱き着かれ、喜びに胸が打ち震える。


 俺には何もなかった。金なし、職なし、恋人なし。

 でも今は大切な恋人が、この胸の中にいる。


 震えるノアの唇に、深く口付けた。口腔からノアの味が伝わり、ノアの匂いが鼻腔を満たす。

 心も身体も、ノアの全部が欲しい。ノアがいれば、他に何もいらない。


「フレディ、フレディ……ん、もう……ああっ」

「ノア……っ」


 ノアが身体を震わせ、2人の間に放った。直後に、俺もノアのナカに吐き出した。


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