第8話 価値

価値

 最近、ニュースで連日、取り上げられている大リーガーの行き先。周囲の人に求められているのはとてもうらやましい感覚。大勢の人の特別にはなれそうにないので、諦めるしかないがすごいことだ。

 金額もものすごく、すごいお金としか思えなかったが、今朝のニュースでスカイツリーの建築費と変わらないと聞いてやっと、理解できた気がする。

 ものの価値や大きさを誰かに伝えたり、理解するのは難しい。何かと比べるというのはいい手段だ。東京ドームと比べたり、タバコと比べたり、ゾウと比べたり、プールと比べたりもする。でも比べた対象が分からないと、結局分からないものが2つになるだけになる。昔の写真で比べる時に横にタバコ箱が比較対象としてあるものが多かったが、たばこを吸わない人や吸っていても電子タバコの人には分からないので今は違うものにしているか、それこそメジャーを横に置くのが一般的かもしれない。

 職業柄、人に物事を説明する機会が多く、「例えば~」と何かの出来事に置き換えて表現する事がある。その際に相手が「自分は関係ない」と思う表現になってしまうと失敗したことになる。相手の理解力と自分の表現力の戦いになるのだ。子供相手の方がまだやりやすいことが多い。簡単にしすぎると想像の幅が広がってしまうので、表現したいことが曖昧になってしまうこともあるからだ。

 世の中には難しい課題が沢山転がっている。例えば「どうして勉強しなくちゃいけないの」だったり、「大麻はどうしてしてはいけないの」だったり、「人を傷つけてはいけないのはなぜ」だったり。説明するときに「例えば」の表現になることも少なくないと思う。相手にささる表現を導きだすのはとても大変だ。それこそ「哲学の時間」になってしまう。それでも、それを探し続けることが必要なのだ。

 今の課題は「(依存症の人に)どうしてお酒を止めなくてはいけないの」というのと、「お金を浪費しないようにする必要性」だ。本当は説明しなくてもいいことで、自分で理解してもらうのが一番と思う。でも、なんとなく考えている。

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