整えた顔
oufa
本編
友人に彼氏が出来た。とても整った顔でめっちゃかっこいい。モデルをしてるとかホストもしてるとか言っていたけど私の耳にはなにも入ってこなかった。
ただ彼を見つめぽーっとしていた。時々彼は私を見つめ微笑んでくれた。
私は一目で恋に落ちた。胸をぎゅっと締め付けられるほど彼を好きになった。
でも彼と友人はとてもお似合いだ。まさに美男美女の理想のカップル。
私が入り込む余地なんてどこにもなかった。
私は一念発起して整形をした。もちろん彼を手に入れるため。
友人のような顔になるため何度も整形を繰り返した。おしゃれもしてメイクもがんばって覚えた。根暗だった性格だって180度変えたつもりだ。
彼に振り向いてもらいたい。ただその一心で。
そして遂に彼を落とすことができた。再会した時に笑顔で「はじめまして」って言われちゃったけど。彼を奪った時の友人の悔しそうな顔は今でも覚えている。
一年後、私と彼は結婚し子供にも恵まれた。顔はどちらにもまったく似ていない。
それでも私はなんとなく幸せだ。
整えた顔 oufa @oufa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます