愛のキョウイ
鈴治
プロローグ
高校2年の冬に差しかかる頃、周りが就職か進学の進路を決め対策を進め始めている中で僕はまだ教室でほうけたように進路に悩んでいた。
何となく勉強はしたくないと思っていても、これといってやりたいことも無いし、やりたくないことも無いといえば嘘になるが数えるほどで、決める要因にもならない。だが、大学に行っても問題の先延ばしにしているような気がしてならない自分がいるのも事実だし、友達と遊ぶために合わせて行くのも違うような気がした。
少し考えた後、廊下に張り出されている企業からの求人について見ようと思い廊下に出た。
廊下を歩いていると、面接の練習をしているのか待っている様子から緊張が目に見える学生をちらほらと見かけ、みんな悩んで辿り着いたのか気になっていると今年度の求人票がまとめてが張り出されている場所まで辿り着いた。
何度見ても大きく変わることのない貼り出されている情報を今日も見ながら進路の参考にしている。この学校は立地的に恵まれて学力は中の上もあってからか企業と大学からよく話が入ってくるらしい。そのため色んな雇用体制の企業からの求人に溢れている。知識がそこまで無いから求人票の給料の見方はわからず、完全週休2日で印象に残るものが今日もこうして探してしまっている。
そんなどうにもならない時間を過ごしていると友人に見つかり声をかけられる。
「たつき、今日もここで迷ってるのか?変わらねえなぁ。」
「そうだよ、お前は……」
そんな夢のような遠い昔のようなことを辿りながら目を覚ます。
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