鈍感主人公すぎる幼馴染の男女二人が、お互いにガチ恋するとどうなるのか。
ハンくん
第1話
★
「
「お、おう、はよ!」
学校に向かう為、家を出ると、後ろから幼馴染の
「……なぁ奈那。最近って女子の中でバックハグとか流行ってる?」
「……そうだねぇ、男子には言えないかなぁ」
「そうか。まぁ流行ってるなんて言えるわけないよな。やってること結構ヤバいもんな」
「この鈍感……! バカ! オタンコナス!」
「え!? ちょっ、肘が脇腹にめりこんでるから! 後言い過ぎじゃない!?」
そうだよな。まさか奈那が俺のことが好きな訳ないよな。多分女子の中ではバックハグが流行ってるんだ。うん、そうに違いない。Q.E.D.証明終了。
そんなことより、俺から攻めなければ。
「なぁ、奈那。ちょっと寒いから抱き寄せてもいい?」
「え? あ、うん……いい……よ?」
そう言って俺は、奈那を俺のコートで包み込み、奈那が手を入れてるポケットに俺の手を入れ、恋人繋ぎをする。
「ねぇ、奏人。今の男子ってこうやって暖をとるの?」
「え? あー……うん。そうだね」
「そうなんだ〜。まぁ、その方が効率もいいし何も使わないから環境にもいいしね」
「この鈍感……! アホゥ! アンポンタン!」
「何で!? ちょっと言い過ぎでしょ!?」
なんだこの鈍感な生き物!? なんで俺気持ちに気づかないんだ!? 普通好きでもない人と手を繋いだり密着したりしないだろ!
「「はぁ……」」
俺はため息をついた。
*
★ヒロイン視点
「奏人おはよ〜!」
「おう、はよ!」
私は家を出てすぐ、大好きな人の姿が見えたので、飛びつくことにした。少しは異性として意識してくれたかな?
最近、胸、AAからAになったし!!
「なぁ奈那。最近って女子の中でバックハグとか流行ってる?」
「え? あー……うん。そうだねぇ、男子には言えないかなぁ」
「そうか。まぁ流行ってるなんて言えるわけないよな。やってること結構ヤバいもんな」
「この鈍感……! バカ! オタンコナス!」
「え!? ちょっ、肘が脇腹にめりこんでるから! 後言い過ぎじゃない!?」
むぅ〜、この鈍感! なんで私の気持ちに気づいてくれないのよ! せっかく、私が勇気出して抱きついたのに、全然気にしてないじゃないの!
「なぁ、奈那。ちょっと寒いから抱き寄せてもいい?」
「え? あ、うん……いい……よ?」
そう言って奏人は、私を奏人のコートで包み込み、私が手を入れてるポケットに俺の手を入れ、恋人繋ぎをしてきた。
あれ!? もしかして私の気持ち伝わったのかな!? でもそんな訳ないか……
「ねぇ、奏人。今の男子ってこうやって暖をとるの?」
「え? あー……うん。そうだね」
「そうなんだ〜。まぁ、その方が効率もいいし何も使わないから環境にもいいしね」
「この鈍感……! アホゥ! アンポンタン!」
「何で!? ちょっと言い過ぎでしょ!?」
鈍感はどっちよ!? 貴方が気づいてくれないんじゃないのよ!
「「はぁ……」」
私はため息をついた。
*
★第三者視点
「ねぇ」
「なぁ」
「なんで私って……」
「なんで俺って……」
「「恋人できないんだろ?」」
「「「自分に聞けーー!! そして、早くくっ付け、バカップル共!!!」」」
教室に着いた二人がため息を付くと、クラスメイト全員から砂糖塗れのツッコミが学校中に響き渡るのだった。
鈍感幼馴染二人が恋人になるまで後一万日。
鈍感主人公すぎる幼馴染の男女二人が、お互いにガチ恋するとどうなるのか。 ハンくん @Hankun_Ikirido
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