美少女Vtuberが推しになりました
マサ
第1話 Vtuberは怖い
「はぁ、やる気おきねぇ……」
ベッドに飛び込んだ俺は、ダラダラと携帯をいじっていた。
「ゲームもなんかやる気起きねぇもんな……」
Switchのゲームも飽きてしまった。YouTubeで見たい動画も今日はなく、ただダラダラとXを眺めてはや30分。自分でも何をしているのかわからなくなっていた。
ふと、Xで流れてきたとある広告に目が止まる。
「『
広告には「IRIAM」と書かれていた。
内容を見るに、誰でもVtuberとして楽しめる配信アプリらしい。
「Vtuber……、かぁ……」
Vtuber自体は知っていた。ただ俺は、正直Vtuberがそこまで好きではなかった。
理由は明確にある。ファンが多ければ多いほど、ファンが怖いからであった。
特に女性Vtuberのファンは怖いイメージが強く、俺は特定の女性Vtuberを見ることはしておらず、見ても男性Vtuberのみであった。
「……見てみよっかな……」
だがどうしてだろう、この時なんとなく面白そうと感じた俺は、気がついたらアプリをダウンロードしていた。
「さて、登録の仕方は……っと……」
ダウンロードしたアプリを早速起動し、登録を進めていく。
手間取りながらもうまく登録を済ませると、いろいろな配信のサムネイルが表示された。
「へぇ、いろんな人がやっているんだな……」
画面を下にスクロールしながら、サムネイルを眺めていく。
「PT回収◎……ってなんだこれ」
いまいち書いてある言葉の中では理解できないものもあった。
ふと右上に「初心者ミッション」という文字を見つけ、タップしてみる。
どうやら、配信の視聴時間やコメントなどでポイントがもらえる機能らしい。
「……試しに覗いてみるか」
そう思った俺は、適当に1つの配信のサムネイルをタップして配信を覗いてみた。
画面が表示された瞬間、自分の名前と共に入室したことが表示された。
「まじか、表示されるのか……」
いきなり入った初心者が配信の進行を邪魔してしまうのではないかと俺は危惧した。だが、そんなことはなかった。
『えーと、◯◯さん、初見さんいらっしゃい!』
画面の中の画像-Vtuber-がそう声をかけてくれる。恥ずかしさもあって、俺は思わず配信から退室してしまった。
「まじか、なんかむず痒いなこれ……」
俺は自分がコメントするまで表示されない、YouTube形式だろうと思っていた為、この仕様にいまいち慣れそうになかった。
「うーん、入りやすそうな配信ないかな……」
人を探すためにルーキータブの画面を開き、下にスクロールしていく。
「……お、初配信……ここよさそう……」
ふと目が止まった。名前は「花ノいぶき」今日が初配信のようだ。
「……よしっ……」
俺は勇気を出して、サムネイルをタップした。
それが、配信者「花ノいぶき」との出会いだった。
1話 完
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