ばぁべる

ミンイチ

第1話

 ◯月☓日、俺は今日からとある事務所で働いている。


 この事務所では探偵業やちょっとした研究も行う、地域の何でも屋のようなことをしているらしい。


 働き始めてすぐの俺は、書類の整理を頼まれていたのだが……


「ああ、〇〇君、そこのばーべるを押してくれないか」


「バーベルですか?」


 事務所の所長に言われて周りを見渡すも、そんな大きなものは無い。


「この部屋のどこにあるんですか?」


「そこだよ、そこのバーベル」


 指差す先には、レストランにあるような呼び出しボタンがあった。


「これがバーベル?」


「そうだ。

 そのバーBarベルBellはこの建物の一階にあるバー兼カフェの『ブレイクスルー?』につながってて、それを押したら注文を取りに来てくれるんだ」


 そう言って、机の上にあったメニューをこちらに手渡してくる。


「今日はお前の歓迎も兼ねて、俺が奢ってやるよ」


「ありがとうございます!!」


 早速、メニューを開く。


 そこには、オムライスやナポリタンなどの定番や、日本酒やワインなども載っていた。


「じゃあ、これをお願いします」


 俺はそう言って、メニューの中で一番高額なパフェを指さした。

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