第7話  愛猫の死

3月半ばのある日の夜10時頃、土山で書類を整理していると恵から携帯に電話があった。


あいかわらずサービスにかり出されるので業務に支障が出ているのだ。

今日はサービスにでることはなかったんだが、正直辛いわ。

まじで改善して欲しい。


なんど改善要求、、とくにサービス人員および設計要員を制御・マシンと各一名おいて欲しいと出してはある。


サービス動員がないときはたいてい今時間が定時なんだよな。。

残業規制があるのでほかの事務職に振るわけには行かない。

まあ、しょうがないときはあれだけどさ。

ただ・・経理担当課長は決算とかそういうとき以外は速攻で帰るんだよな。。


なんで自分だけが、、


携帯にでると恵の泣き声だった、、


「なにがあったの恵、、」


「こちいちゃんがぁ、、死んじゃったよぉ。。しんじくん、、うっ、、切るね」


「ちょ!」


そのとき、なにかが割れたかんじがした。


愛猫のこちいちゃんが亡くなったと、、


「ちいちゃんの子供だから"こちいちゃん"だねっ!」


有希ちゃんがそう名前をつけたんだよね。たしか2歳ぐらいの時。


そのあと上田にいくから、、あまり一緒にいられなかったんだよね。

連休で帰ってくると、こちいちゃんと一緒だったし。

こちいちゃん、北米から帰任したときに真っ先に出迎えてくれたよね。。


年に1回は休暇で帰ってきたけど、はじめて真理ちゃんとあったときすぐ懐いてくれたんだよね。


こちいちゃん、、ママのちいちゃんのところにいっちゃったんだね、、


 真理ちゃんの高校合格を見届けたんだね、、できれば成人式まで見届けて欲しかったな。。


もうあかん・・


とにかく、、仕事を終わらせよう、、


仕事をおわらせA4コピー用紙に


『もうあかん


 探さないでください


        羽根田伸二』


と書きFAXで神戸支店に送り、書いたものを自分の机の上に置いた。


徒歩で家に帰り 途中ディオに寄りたまたまあった200円弁当と酒を買い、食べた後で飲みながら荷造りをはじめた。


荷造りしながら思ったのは、家族のことだけだった


家に帰る?


いやいや、、あの家には居場所がないんだよ、、義両親、、義母は入院中、、は普通に接してくれるし家族仲夫婦仲もわるくはない、、


悪ければぶっ倒れたときにこないさ。


だけど・・ないんだよ居場所がさ。


以前はあったさ、北米から帰ってきてマレーシア行くまでは。

マレーシアから帰ってきてからだよ。

たしかに数ヶ月大仁に厄介払いでだされるのだけどもさ。


とにかく今は知り合いの誰ともあいたくはない、、


あいたくないので携帯 個人会社用 の電源OFF それと、光回線のモデムOFF

WiFiルーターもOFF

まあ、FT817NDとアンテナ、電鍵、*リブレットは持って行こう。


とにかく、、どこかに行きたい。


*東芝がかつてだしていた小型ノートPC

設定ではリブレットSS1010を使用 OSはLinux系OSに入れ替え

ここではログ用のLibreOfficeとCW自動送信のみで使用。

モバイルギアとも考えたんだけども、、、

いまでいうとドンキのNanoteシリーズぐらいの大きさかと。

そのまえだと、オリベッティのクアデルノとかあったんだが、、


ちなみにオリベッティはNC工作機械関係の周辺機器も出していたし、CNC装置も出していた。

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