第54話 情緒

「なにも…ない…タムちゃんの匂いがしたと思ったのに……ナナナナナ尚も……」

「ミンちゃん…」

「撤退だよ。ミンちゃんはよく頑張った。勇敢だったよ。」

シャーロット・カンナが諭す。

ミンは膝から崩れ落ちる。

「あぁ…タムちゃん…どうしてもタムちゃんを見つけ出せない…ミンはもう未亡人…そして無謀人…もう朽ちていくだけなのかな…」

ブラック・ナカが大きな声を出す。

「あーあタムちゃんいたと思ったのにーくそー」

「ミンはもう一生奨学金も励みにならない…」

ミンの心の傷は軽症じゃなかった。

「曖昧だね……」

気づけば辺りには霧が立ち込めていた。

「は?曖昧?何が?アタシの閲覧履歴のエロとピュア?てかアタシのなんで見てんだよ」

勘違いをぶっこくブラック・ナカ

「こんなことが起こるならミンは一生肘をぶつけて生きていく!!」

「ミンちゃん…」

アイは優しくミンの背中をさする。

「もー元気だしなってぇこのブラック・ナカ様が慰めてやってんだぞー」

「ウッウウッウウッナカちゃんっウッウッ風薫る5月のウヒャヒャヒャヒャ」

情緒が壊れたおどぅんみ

「家も飛んでしまったな…」

「これから…どうしましょうね…」

「まずはブラック・ナカを懲らしめてそれから海を渡ろう。」

シャーロット・カンナは立ち上がってそう言う。

「は!?なんでアタシが…」

ミンとアイは砂で山を作る。

「さ、みんな足を鍛えましょう。怠けていると身体が動かなくなるわ。」

「ねーアイ、ストイックすぎない?アタシたち今ぶっ飛んたばっかなんだけどー」

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