詩集「奴隷ノ真髄」（完）

第10話「魂の御心」

世界の中で取り残された

この一見して

平和のようで

底は何よりも黒い

そうして対句した世界が

知らず知らずのうちに

生きるほど姿を覗かせる

金輪際

関わりたくない

この世界

だが生きる為には

ここの息を吸う事になる

その忌み嫌う最悪を

壮絶な悪循環を

ただ這い

生きればいいなんて

馬鹿な事を言わないでくれ

私は吐くほど頑張った

泣くほど身を捧げた

それでも何

なんなの

この世界は

出来れば出来たでさらに仕事を負わせ

出来なければ、残業してまで

無益に働いた

なによ

なんなのよ

間違ってるのは世界

世界なのよ

これ以上何も負わせないで

私はもうボロボロなの

ねぇあんたなら分かるでしょ

あなたもこうして命をかけて生きてるでしょ

本気になればなるほど

人は、暑苦しいと邪険にして

手を抜く人が

なぜか幸せそうに金をもらってる

明らかに間違えてる

ねぇあんたなら分かるでしょ。

あなたも私も

世界を捨てて行きましょ

空にある、あの魂の御心へ。