第二十二話「グループ決めの結末」

「アタシ、考えたんだけど」

エリナが口を開いた。

「アタシ達のグループの残りの二人、ステイミー様は確定で良いと思うの」

「い、良いんですの?」

ステイミーは戸惑っていた。普通はそうなるよね。あれだけのことがあったんだもの。

対するエリナは当然といった様子で言う。

「アタシが良いって言ってるのよ?素直に喜んでちょうだいな」

「あっ、ありがとうございます!」

「最後の一人はどうしようか」

「アツミは――」

「申し訳ないけどお断りかな。リルカと離れたくないもん」

「でしょうね。じゃあユイカ、アンタが決めてよ」

「わかった」

最後の一人は私が決めることになった。

「そういうわけでねヴァレッタ、私達のグループに入ってくれないかしら?」

「私でよろしいのですか?カルロ様」

「えぇ、問題ないわ」

ヴァレッタは私の侍女である。彼女ならファルナ様もすぐ打ち解けるだろう。

そして、もう一つ理由がある。私からしたらこっちの方が重大だ。

緊張を無理矢理抑え込み、それを口にした。

「私ね、グループのリーダーを務めることになったの」

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