小さな街の"普通"の肉屋 〜店主は普通だと思っている〜

紗斬_涼【スランプで更新作業はしてない】

肉屋は普通……?

肉屋は営業中

「そうねぇ……もも肉とコロッケお願いしようかしら?」


「承りました!」


今日も元気に営業中! ……もう、夕方ですけどね。小さな町の肉屋、夕斜ゆうしゃの三代目店主の夕斜ゆうしゃ 颯月そうげつです。


「最近物騒なことがあったのよ」


「どんな事があったんですか?」


そう言いながら私はショーケースの中のお肉をお客さんと話しながら取り出した。


「いやぁね。この前、うちの近くに野犬が出たっていうのよ。しかもその野犬に襲われて亡くなった方もいるそうよ」


「へ〜。怖いですねぇ。」


「ほんとよねぇ。ウチの娘に学校が終わったら寄り道せずにすぐに帰るように言っておかなくちゃ」


おっと、気づいたらパック詰めが終わったな。よし、袋に入れてっと。


「はい、奥さんどうぞ」


「あら、もう終わったの? 早くていつも助かるわ」


「いえいえ、そんなことはないですよ」


「それじゃあ、私は帰るわ」


「気をつけてお帰りください」


ふぅ、今日も仕事が終わったー。さてと、店じまいをしますか。この時間帯だともう来る人はいないからね。


「そういや、さっき聞いた話……」


野犬が出るとか言ってたな。う〜ん、夜は久しぶりにパトロールに行くか。


そう思いながらも手を一切休めずに店を閉じる店主であった。







―――――――――――――――――――――

作者の一言


好きな言葉は、

「勝てば官軍、負ければ賊軍」や「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」とかですね〜。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る