不帯剣の誓い

【不帯剣の誓い】

依頼主:インゼ 場所:クレイ村

目標:親友の捜索 報酬:一人2000G

旅に出たまま戻らないあたしの親友を探してほしいの。

▶とても普通のよくあるクエ。普通だよ?安心して?


受注後、ロックウッド…ではなくクレイ村にて依頼者と会話ができる

(クレイ村が発展した事でルンフォ贔屓のロックウッドより人族が集まりやすい)


ただしロックウッドで受注した場合、アリナから以下の会話が発生する。

「最近、蛮族の討伐依頼減ってんだよな。なんでかって?そりゃ私が叩き潰したからなぁー。…いや、正しく言えば私だけじゃない、あん時の戦争じゃ住人総出で蛮族潰しまくったからな、そりゃ早々には増えないわけよ。中ボスっぽい奴も倒したし、こっちの戦力が整ってりゃ仕掛けてもいいんだが…」

アリナが話しながら見ている資料は世界に一台しかないパワージェネレーターの生産状況及び修繕予定表、つまりルーンフォークの増加予定表である。戦争による減少を賄うべくフル稼働しているようだ。

「私らの強みはだからな。傷ついても一瞬で治るし、頭さえありゃ穢れ無く蘇る。これがある限り、ロックウッドは落ちやしないさ。」

ドヤ顔で話すアリナ。価値観としてはこの土地特有のものかもしれないが、頼れることには違いない。そしてどうやら蛮族の量が減っているようだ、蛮族領に行く用事があれば都合が良い話かもしれない。



◆クレイ村

「おや皆様、お待ちしておりました。ご連絡はうけております、さ、こちらに。」

クレイ村の集会所ではメリアの女性が机に座っていた。イスロードによって注がれたコーヒーを飲み、少しくつろいでいる様子だ。彼女が依頼者だろう。

「冒険者さんですか。よろしくお願いします。あたしはインゼ。普段はブルライト地方に住んでます。2年前に新天地に行く、と旅に出たまま戻ってこないシモーヌを探してほしいのです。」

インゼと名乗った女性は穏やかな口調で君達に自己紹介をする。そして荷物の中から1枚の羊皮紙を取り出した。どうやら探し主の似顔絵のようだ。赤髪が美しい女性の姿が描かれている。

「…シモーヌは昔、冒険者をしていたんだけど、2年と少し前に夫を亡くして、そのまま意気消沈して何もしなくなっちゃって。それであたし、旅に出てみたら、って言ったの。気分転換になるだろうなって思ったし、冒険者のシモーヌなら大丈夫かなって。」

「その時、巷で話題のトラグティ地方を勧めてね、1年もしたら帰るって言ってたんだけど、今日まで帰ってきてないの。楽しんでるならいいかなとも思ったんだけど、連絡もないのは彼女らしくないなって。お願い、シモーヌを探してきて。」

どうやらこの似顔絵以外に手がかりは無いようだ。人の集まる場所で聞き込みをして、目撃情報を探してみるといいだろう。

(インゼの話は作り話なので、かなりツッコムとボロが出たりする)


◆クレイ村

目撃情報無し 残念ながらこの村には立ち寄っていないようだ。

ただし、以下の話が聞ける。

宿のおばちゃん「結構前から、畑の奥に誰か住んでるみたいなんだよね。夜に蛇が出るせいであの家には住めないわ、ってアクシズさんが言うもんだから、誰も確認しにいかないんだけど。」

そう言いつつ、おばちゃんは遊ぶ子どもに手を振っている。前回も見たが、どこかで見た記憶のあるあの少女はいつの間に村に来たのだろうか。そう考えてるとおばちゃんが空気を読んで話してくれる。

「ウルフちゃんね。変わった見た目だけど、とてもいい子よ。家が無くなっちゃったんだーって言いながらここに来たみたいで、村の近くに住む事になったの。セイルちゃんと同じくらいの年で気が合うみたいだから、よく一緒に遊んでるわ。」

おばちゃんは暖かく見守ってくれているようだ。ウルフと呼ばれた女の子はセイルと別れ、そのまま村の外へ出ていく。どこに住んでいるのだろうか、ついていけば分かるかもしれない。


ついていくと村を半周して逆側の門の入口から村に入っていくのが見えた。予想通り、彼女が畑の奥の家に住んでいるのだろう。となると、もう一人いそうだが…

「…チッ、やっぱり来たさね。」

門番として佇んでいるのは、遠目からでも分かる巨大な翼と、麗しき2本の角を携えた大柄の女性だった。君達がロックウッドで死闘を繰り広げたドレイクだ。

「なんもせんから、放っておいておくんなし。…なにさね、信用できんかいな。」

ドレイクの言葉は威圧的だが、態度はどこか諦めたような、投げやりな感じで壁に寄りかかっている。なぜここにいるのだろうか不思議だが、とりあえず敵意はないようだ。様子を見ていると、先程奥へ行った少女が戻ってきた。

「お。おまえら元気だな。私も元気だぞ。この村の野菜は美味い。」

やはり、以前戦ったディアボロだ。君達になんの警戒心も無く近づく様子にドレイクは頭を抱えている。

「ロシェ、ちぃっとは距離を…あぁ、ここではウルフだったね、もういいさね。」

ドレイクは気疲れしたのか気怠そうに、地べたに座りながら葉巻、のようなものを口に加え始めた。今なら不意を打てそうなものだが、平和な村で事を荒らげる必要性はないだろう。話してみてもいいし、そのまま放っておいてもいい。

▷何故ここにいるのか

「…なんでかね。良い様に運ばれたというか、なんというか。来たくて来たわけじゃないさね、かと言って襲う理由もない。なんでかロシェはまるまる子どもっぽくなるし、もうなんもやる気ないさね。」

▷住んでいるのか

「ああ、そうさね。出てけと言われりゃこちらからお願いしたいくらいさ、でもロシェが居ついちまってねぇ…ここに来る前は、もう少し荒っぽかったんだけど。」

「そんなことない。私ハ今が楽しいぞ。動物達と。のんびり時を過ごすんだ。」

「…はぁ、昔は戦闘訓練も楽しそうにしてたじゃないか。これじゃ死んだこの子の親に顔向けできないねぇ。」

▷二人の関係性について

「ママはママだぞ。」

「今は私がこの子の親さね。この剣に誓って、そこだけはもう絶対引けんわ。」

▷お名前は

「慣れ合うつもりは…」

「ウルフだ!ここうのおうかみウルフ!本名はロシェ・オルレアルだ。カッコイイだろ?」

「…そうさね、もう諦めるわ。ヴィル・ラグァ・クィズール。人族的に呼ぶなら、ヴィルでいいさね。」

どうやら2人は村に住んでいるようだ。ヴィルと名乗った女性は見るからにドレイクなので村人との接触は避けているようだが、端の方とは言え守りの剣の影響範囲にいて特に不便そうな振る舞いをしていない。特殊な生まれなのだろうか、2人とも普通に暮らしているようだ。

(余計な事言うとヴィラクちゃん怒るけどロシェが仲裁する。ちなみにヴィラクちゃん剣は持ってるよ、普通じゃない剣だけどね)


「お。おい。待ておまえら。」

去ろうとすると、少女の方に呼び止められる。何か用があるようだが・・・

「冒険。連れてけ。私ハ役に立つ。セイルに頼まれた。」

「…はい???」

ドレイクの方は呆気にとられ過ぎて何も言えなくなっている。彼女が止める前に、先に返事が出来そうだ。

▷OK

「お。よし行こう。任せとけ。あ。私。じゃない。オレの名前はウルフ。ウルフだ。これは冒険者のオレの名前。カッコイイ。ふふ。」

「ま、待ちな!そんなこと、許すわけが…‥‥」

「大丈夫。ちょっと探検して。帰ってくるだけ。待ってて。」

にこやかな笑顔の少女はもう止められないようだ。ドレイクはいよいよ壁に寄りかかり、力なく項垂れてしまう。かと思ったが素早く力を取り戻し、立ち上がると共に君達を真っすぐと見る。気合を入れなければならない言葉のようだ。

「ロシェに手出したら、この剣が黙っちゃいない。実際分かるんだよ、彼女の親の力だかんね。…全く不愉快やけんど、この村との約束でね、私はここから動けんし、任せるしかないさね・・・」

君達に何かを差し出した。テインテッドポーションと呼ばれる、穢れた者しか使えないポーションだ。何故エドワードが使えるかは置いておこう。ドレイクは不安そうだが、諦めて君達に託したようだ。そしてついていく事になったロシェ、もといウルフはとても気分が良い様だ。彼女はまだ幼体という事もあり、胸にあるディアボロの黒い宝玉さえ見せなければ大都市にも連れて行けると見える。もっとも、剣の加護がある土地で彼女が何故平気な顔を出来るのかを踏まえれば、大きな問題はなさそうだが。

ゲーム的には傭兵として扱います。戦闘系の技能しかないので判定系は微妙ですが、蛮族の、しかもディアボロである事を活かせる場面はあるかもしれませんね。

▷ダメ

「・・・つまんな。おまえら。ダメダメだな。」

少女はしょげたような顔をして門の近くにある家へと入っていってしまった。

「あ、いや、そうさね。ああ、驚いた。何を言い出すのか、あの子は。」

ドレイクの方は一安心したようだ。しかしこの調子だと、きっかけさえあれば冒険者と共に外に出る事も躊躇しないだろう。彼女の力が必要になるような事があれば、呼びに来てもいいかもしれない。もっとも、ドレイクが許すかどうかはまた別問題なのだが。


他にシモーヌに関する情報は聞けないようだ。トラグティを訪れる人のほとんどが寄るであろうロックウッドで聞いてみるといいだろう。

(2人にシモーヌの似顔絵を見せても反応しない。蛮族砦にいる時は本来の姿である為、顔が違っており気付けない)


◆ロックウッド

一般人は目撃情報無し 冒険者ということなのでギルドの人に聞いてみよう


アリナ「んあー、だいぶ前にここで見た事があるような…気がする。2年前だろ?あの頃はここを訪れる冒険者で溢れてたからなぁ、あんたらみたいな珍しい種族でもなきゃ覚えて…待てよ、そういやその顔、そんな感じだったような…」

アリナは必死に思い出そうとしているが、これ以上の情報は出てこなさそうだ。細かい事が得意な副長に聞いてみよう。


ガイアメモリ「…すまん。私は人の顔を覚える事が苦手だ。…ふむ、人探しならガルマだろう。面倒見の良い彼なら、冒険者の顔も覚えているかもしれん。聞いてみる価値はある。」

ガルマという男性は現在、東の関所を任されているようだ。

そういえば関所におっさんがいたかと思います。話を聞いてみてもいいでしょう。


また別件ですが、ガイアメモリは守りの剣を襲撃した蛮族の行方を引き続き追っているようです。もし知っている事があれば、そして話してもいいと思えるなら、話してみてもいいでしょう。

▷村に住んでいる事を話した

「なに、本当か…? しかしグレイル殿のいるクレイ村とは…少し事情が入り組んでいるようだな。お嬢…アリナが知ったら即突撃してしまいそうだが……ふむ、情報感謝する。直接戦った君達の話なら信用に足りるだろう。これは少しばかりだが…」

1000Gくれました。やったね。ちなみにグレイルとは村長の事です。


▶ロシェがついてきている

「うおー。ここ懐かしいな。確かこの先に守りの剣が。。。」

立ち入り禁止箇所にふらりと立ち寄ろうとする少女を警備員が全力で止める。警備員は子どものいたずらと考えたようだが、長居すると危険だ。さっさと離れよう。



◆東の関所

ガルマ「あん?こいつは確か…ああ、あいつか!覚えてるぜ、意気揚々と蛮族領突っ込んでった馬鹿野郎だったからな。」

「止めるのも聞かずに、真っすぐ東へ向かっていったぜ。仕方ねぇからありったけの薬草をカバンに突っ込んでやったが、結局戻ってはこなかったな。全く、命を粗末にするんじゃねぇよ。テメェらも無茶すんじゃねえぞ。」

ガルマは少し苦い顔をしながら煙草をふかし始めた。どうやら探し人は東へ向かっていったようだ。

2年前の話なので本人がいるか、いや生きているかはかなり怪しいですが、手掛かりはあるかもしれません。移動する場合、蛮族領の為準備をしてから向かいましょう。どのような場所か話を聞くのもいいかもしれませんし、詳しい人を連れて行くのもありかもしれません。


▷蛮族領の話を聞く(ガルマ)

「詳しくは分かっちゃいねえ。確認できたのは近くにある監視砦と、馬鹿でかい城だけだ。」

「こっからまっすぐ行った先にライカンスロープ達の住居がある。あいつらは人族領でも蛮族領でもあんまり馴染めねぇみたいでな、昔の戦で利用された監視砦を占拠して、ちょうど真ん中に居座ってんだ。事を起こしたくねぇなら近づかねぇか、武器を外して話しかけることだ。武器や銀色の物さえ持たなきゃ、多少は会話できるろうよ。」

ガルマはわずかばかり面識があるようだが、仲が良いわけではなさそうだ。武器をすぐに出せる状態じゃなければ、話も聞いてくれるようだが・・・

「蛮族の城はとんでもなくでかい。ロックウッドくらいあるだろうな。元々は何かを守るために作られた城らしいが、蛮族に占拠されて以来、人族がまともに入った事はないと聞く。まさかとは思うが、軽率に入ろうなんぞ思うんじゃねえぞ。」

ガルマは多くの冒険者が散っていくのを目の当たりにしているので、君達の事も心配しているようです。無茶はしないよう心がけましょう。


▶ロシェがいる

「お。私んチ行くのか。もうボロボロだけどな。」

特にいいも悪いもない様だ。道案内をお願いするには丁度良いだろう。


▶ロシェがいない

蛮族領は危険な場所だ。無駄に時間をかけないよう、道案内が必要な気がする。どこかに詳しい人物はいないだろうか。


▷ここでもうインゼに報告してしまう(親友は蛮族領に行ったきり帰っていない等)

「そんな…調べてくれたのは嬉しいけど、証拠がなければ納得いかないわ。」

物的証拠がないと納得してくれなそうだ。探索しに行くしかないだろう。



◆蛮族領・監視砦(まっすぐ進むとある)

遠くの方に明かりのついた建物がある。望遠鏡で覗けば、蛮族が見張りを行っている事が分かるだろう。監視砦のようだ。(敵は魔物知識判定で確認可能)

建物はその多くの部分を布で覆っており、太陽を遮るように改造されている。入口である階段の前で守衛をしているのはワーウルフだ。他にも数体の人影が確認できる。ここにはライカンスロープ種が住んでいるようだ。他の蛮族よりは話が通じるかもしれないが、ここは蛮族領に近い場所だ。何が起きるか分からない。

▷武器を持って話しかけた/先制攻撃を行った

「敵襲!敵襲だ!!」

見張りの声に合わせて大量のライカンスロープが砦から出てきた。戦闘だ。

▶ライカンスロープ×7と戦闘

とてもじゃないが勝てそうにない 一度逃げよう

▷武器を持たずに話しかけた

「なんだァ、てめェ……」

変身しているワーウルフは突如現れた君達を鋭く睨みつけている。一触即発、余計な事をすればすぐにでも戦闘になるだろう。

▷人を探している、似顔絵を見せる等

「あ? また姐さんを狙う奴らってんか? ブチ飛ばすぞコラ」

似顔絵を見せるや否や、門番は合図を鳴らし、周囲にいるライカンスロープ達を集合させた。穏便に済みそうな気配ではない。今のうちに武器を装備してしまおうか。

▷武器を装備した

「なっ!やる気だなオメエら!!野郎ども、行くぞ!!!」→▶戦闘へ

▷ロシェ(ウルフ)に任せた

「あぁん?なんだァ。テメェ。やる気か。シュッシュッ。」

ロシェがボクシングの素振りを見せる。ワーウルフ達はその攻撃的な態度に一瞬警戒を見せたが、彼女がディアボロと分かると皆一様に困惑した表情を見せた。人族と上級蛮族の混成パーティに理解が追い付いていないようだ。今なら話を聞いてくれるかもしれない。

▷装備せず大人しくしている/引き続き会話を試みる

「・・・なんだ、戦闘の意思はないってか。なら何しに来たってんだ。」

冷静なワーウルフが君達にあらためて話しかけてくる。この状態なら、探している理由まで聞いてもらえるかもしれない。


▷シモーヌという女性を友人が探している旨伝える

「友人というのは人間か…? そうか、姐さんを探している者か。残念ながらシモーヌは今ここにはいない。我らを守るため、蛮族砦に奉公に行っている。」

「この女は使える、と判断されたらしくてな。姐さんは隷属を拒んだ我らの身代わりとなって砦に連れて行かれた。我らにとって、大恩人だ。」

「最初に会ったのは1年半…と少し前だ。日々戦闘に明け暮れ、この陣地を守っていた我らに臆することなく、大量の薬草を施してくれた。その後も生活環境の改善や戦術指導など、恩を数えだしたらキリがない。」

「蛮族砦に取返しに行こうと言う仲間もいたが、対立を生まないよう己を犠牲にした姐さんの意思を裏切るわけにもいかない。よって我らはこうしてこの地でどの勢力からも中立を保っている。貴様らが無事でいられるのも姐さんのおかげだと思え。」

どうやらシモーヌはこの監視砦で少し滞在後、東の蛮族砦に連れて行かれてしまったようだ。ただの人探しのはずが、面倒な事になった。

「少し前にあった人族の街への侵攻時に協力要請が来なかったから、姐さんはまだ蛮族砦にて一定の立場を保っていると我らは考えている。貴様ら、余計な事をするなよ。貴様らがどう思うかは知らんが、我らはこの平穏を崩すつもりなど無い。」


ライカンスロープ達から釘を刺されましたが、皆さんがどう行動するかは自由です。依頼者に報告しても良いし、蛮族砦に向かっても良いでしょう。


▶ロシェがいる

「懐かしいな。我が家。今となっては。何もない我が家。友達も死んだ。あれ以来。行ってない。行くなら案内してやるぞ。」

切ない事を言っているが、とりあえず案内してくれるようだ。これなら迷わずに済みそうだ。


▶ロシェがいない

蛮族の砦に無策で侵入するのは無謀だろう。どこかに詳しい人物はいないだろうか。


▷ここでもう報告してしまう(親友殿は蛮族砦で奉公している等)

インゼ「そんな…駄目よ、生きているのならなんとしても連れて帰ってきて。」

生きているのなら連れてくる、亡くなっているとしても物的証拠がないと納得してくれなそうだ。依頼を達成したいのなら、探索しに行くしかないだろう。



◆蛮族領・道中

蛮族領は蛮族だらけと聞いていたが、考えていたよりも少ない気がする。この調子であれば、普通に歩く程度なら1、2回程度しか遭遇しないだろう。

通常の遭遇・野営判定と同じ頻度でダイスを振る事になりますが、チャレンジの目標値が高めなのでお気を付けください。

▶ロシェがいる

「妖魔達。いないよな。みんな死んだ。また勝手に増える。でも今はいない。みんな死んだ。ママもつまらなそうにしてた。妖魔がいないと。ママの趣味がなくなる。」

悲しそうな顔はしていない。ロシェは蛮族にしては変わっているが、それでも下級蛮族の事は道具としか思っていないようだ。

「ママは妖魔をいたぶるのが趣味。いたぶると祝福されたマナが霧散する。それを浴びるのが好き。あ。これ言うと怒られるんだった。今のなし。」

ロシェは今日一番の気まずそうな顔をしている。これを本人に言ったら、多分殺される気がする。危ない事を聞いてしまった。忘れよう。



◆蛮族領・蛮族砦前

広大な大地に巨大な建造物がそびえ立っている。何キロあるか分からない城壁の上に数体の蛮族が見張りを行っているが、距離の割に見張りの数は異常に少なく、とても全てが見えているとは思えない。頭数が足りていないのだろうか。これならば、多少の変装で誤魔化すことが出来そうだ。勇気をだして侵入すれば、探し人の手掛かりを見つけることが出来るかもしれない。


砦への侵入を試みる場合、以下の選択肢が考えられます。勿論、他のアイデアが浮かんだ場合提案していただいても構いません。あくまでも一例です。

①実力行使

出会う敵全てを殲滅して行く方法。

何も考えるな、真っすぐ進め。

②見つからないよう隠れて進む

敵に出会うたび隠密判定成功させればOK

見つかっても先制で10秒以内に処せばOK

③蛮族に変装 ※要蛮族語

操霊ディスガイズやスカウト変装判定など

蛮族名を指定して変装する。

らしくない行動をするとバレるので注意。


(ロシェを連れて来ている場合追加)

④捕虜になりすます

ウルフに連れられ捕虜として侵入する。

ただし彼女を信じる必要あり。

(上級蛮族の中にはロシェが帰ってきたことを怪しむ者もいる)

「ふふ。任せろ。わた…オレについて来れば万事安心だ。」

「行きたい場所を言え。牢屋なら地下。中央広間なら同胞多い。聞きたい事は大将に…あ。大将死んだか。誰がいるか分からんな。」

だいぶあやふやなようだ。探索には十分注意しよう。

「あ。待て。捕虜が武器を持つのはおかしい。外せ。」

ウルフが指摘する。ここでも武装の解除をする必要があるようだ。


(今回の探索ではどれを選んでも2階に上がらなければ危険は少ない)


(以降、蛮族砦の内部についてはシナリオ終了後に記載場所を移動)


◆中央庭園 侵入時

「ここでよくザガロと遊んだ。ザガロはわた。オレの友達。グレネードを投げる女に突っ込んで。吹き飛んだ。」

どうやらメグに挑んで吹き飛ばされてしまったようだ。悲しい話をしているが、本人はあまり悲観的な顔をしていない。

「ザガロはよく人族捕まえて遊んでた。だから人に好き勝手やられてるのが嫌だった。オレはあまり気乗りしなかった。それだけだ。」


◆螺旋塔/北東 階段付近

「上の階は貴族の住処だ。わた。オレの家もここだった。貴族共はママより弱いけど。今のお前らより全然強かったぞ。」

ウルフがちゃんと警戒を促してくれた。上がるかどうかは君達次第。

▷上がった

「まぁ待て。とりあえずオレが様子を見てくる。オレは冒険者だからな。」

ウルフが先を見てきてくれるようだ。一旦様子を見よう。

少し経った後、ウルフが戻ってきた。右腕から血が流れている。怪我をしたようだ。

「ぐぬぬ。"もうディアボロの支配は受けぬ"だと。妖魔のクセに。」

普通に痛そうだ。だが第一の神の神聖魔法では彼女の傷は癒せない。魔神の魔力を持つディアボロでは妖精も嫌がるだろう。何かないだろうか。(テインテッドポーション)

「ありがとう。で合ってるか。カンシャというものを伝える言葉。セイルに習った。」

どうやらセイルのおかげで良い子に育っているようだ。流石セイルちゃん。

「オーガ達は言う事聞かない。今日はやめよう。今度ママ連れてくる。全部薙ぎ払ってもらう。あいつら許さん。」

ウルフはお怒りのようだ。今回は2階の探索はやめておこう。


◆蛮族砦・1F 入口

門番がいるが、どうみてもただのゴブリンだ。遠距離からでもワンパン出来そうだが、隠密判定で進んでもいい。(偽装中は素通りも可能だ)

遠距離攻撃10ダメ or 隠密判定4 or 変装中や偽装中は素通り


◆蛮族砦・1F 駐屯所

入り口を入るとすぐに蛮族兵士の駐屯所らしき部屋についた。ゴブリンやフッドなど下級の蛮族が屯している。皆一様に活力がない、実力差も含めてあれなら騒がれる前(1R以内)に倒せそうだが…

vsゴブリン突撃部隊HP50 or 隠密判定6 or 変装中や偽装中は素通り可

戦闘する場合武器なら装備可能


◆蛮族砦・1F 廊下

駐屯所が廊下に繋がっていた。長い造りになっているが、パッと見た限り出入りする蛮族はいない。例え遠くに蛮族がいたとしても、不審な動きをしなければ気付かれたりしないだろう。中央に位置しているためか壁もまだしっかりしている。

この廊下は特に判定も無くある程度自由に動けます。罠などを仕掛けたければやってもいいですが、余計な行動で気付かれるデメリットもあるのでご注意を。


◆蛮族砦・1F 中央庭園

広すぎる敷地に反して一切の蛮族がおらず、とても静かだ。元は植物園だったのだろうか、今や草木が伸び放題となっており、魔物達の瘴気に当てられてひどく歪曲してしまっている。この場所ならば草木に隠れて色々と出来そうだ。

食事や睡眠、時間のかかる行動はここで行いましょう。いわゆるチェックポイントですな。


◆蛮族砦・1F 螺旋塔/北東

城の外壁が繋がる螺旋塔だ。階段が上へと繋がっている。


◆蛮族砦・1F 螺旋塔/南東

入り口の東側を担う螺旋塔だ。駐屯所の荷物置き場も兼ねているのか木箱などが多い、なにかあるかもしれない。

→探索で薬草3個、魔香草2個が確定


◆蛮族砦・1F 螺旋塔/南西

入り口の西側を担う螺旋塔だ。特に何もない様だ。


◆蛮族砦・1F 螺旋塔/南東

城の外壁が繋がる螺旋塔だ。ここには何もないが、上の方でドシドシと音がする。何かいるのは間違いない、近寄らないでおこう。


◆蛮族砦・1F 南西の広めの部屋

荷物が散らかる部屋の隅に、地下への階段が見える。ここから下に行けるようだ。

ロシェ「この先。地下牢だ。非常食とか。暇潰しが捕まってた。」

探索判定18~:ウィークネスリピーラー

探索してみると人族の冒険者の物であろう装備品やアイテムが多く転がっていた。ほとんどが朽ちたり破損したりで使えないが、一つだけまともな状態で落ちているのを見つけた。(知名度判定クリアでウィークネスリピーラーと判明)


◆蛮族砦・B1F 地下牢・廊下

最近使われていないであろう、埃だらけの廊下だ。蛮族の姿は見えない。牢屋の鍵が普通に入口に掛かっており、これを使えば全ての鍵が開けられると思われる。


◆蛮族砦・B1F 地下牢1

鍵は掛かっておらず、牢屋の中には誰も入っていない。一番使われていたのであろう、大量の血痕や骨が散らばっている。


◆蛮族砦・B1F 地下牢2

鍵が掛かっている。しかし牢屋の中には、椅子に縛られた骸骨しかいない。骨格的に人族ではないと分かる形だ。何か、上級蛮族の機嫌を損ねてしまったのだろうか。


◆蛮族砦・B1F 地下牢3

鍵が掛かっている。牢屋の中には、サハギンと見られる生物の死体が転がっている。水棲蛮族が陸地に閉じ込められたのであれば、長くは持たないだろう。


◆蛮族砦・B1F 地下牢4

鍵は外れている。前回訪れた時にシモーヌがいた場所だ、以降使われていないようだ。




◆蛮族砦・B1F 地下牢4

鍵が掛かっている。牢屋の中には、、、上半身は人間、下半身は蛇の形状をした存在が倒れている。うつぶせであり、また長い髪で顔は見えないが、その髪色は燃えるような赤色をしている。

(蛮族語理解可能)「・・・だれか いるの・・・」

(蛮族語理解不可能)「・・・g#sj%y\ srt@j>m・・・」

声を出している、恐らく生きている。声をかけてもいいし、すぐに鍵を開けて中に入ってもいい。だが蛮族語なので当然相手は蛮族だろう、放っておいても問題はない。

「え…共通語……?」

誰かの声が聞こえたのか、今度は交易共通語で声を発した。起き上がらせて見ると、真っ青な肌色だが、髪色は写真の人物とそっくりであり、その他のパーツも似ていなくもない。シモーヌだ。彼女はラミアだったようだ。

「おねがい・・・だれか、血を・・・」

シモーヌは血を求めている。吸血されてもいいという方はどうぞ。(別に誰でも問題ない)(石の人は無理だった)

「…はぁ、はぁ、も、もう少し、同じ人からは吸えない、もう一人誰か…」

少し血が足りなかったようだ。もう一人誰かが血を与えてもいいし、頑張るというのなら同じ人が続けてもいい。

「…はぁ、はぁ、助かった。助かるなんて、思わなかった…」

気息奄奄きそくえんえんではあるが、顔色はかなり良くなったようだ。とは言えここは蛮族領の城の中、話を聞く前に安全な場所へ連れて行き休ませてあげよう。

(一先ず中庭でよい。脱出する場合背負った人の全ての判定が-2)



◆シモーヌの話

「まさかこんなところで、人族に助けてもらえるなんて。。本当に、ありがとう。なんとお礼を言ったらいいか・・・」

体調の回復したシモーヌは丁寧に君達に挨拶をしてきた。共通語を話すのが久々なのか少しだけ訛っているが、特に違和感などはない。ラミアの下半身はそのままであり、オーガなどではなく本物なのだろう。今なら会話もできるはずだ。

▷インゼの依頼で捜索を頼まれた

「インゼ…?前にいた冒険者ギルドの受付嬢、かな。あまり話したことないけど、心配してくれたのかしら…でもなんにせよ、助かったわ。」

▷蛮族の城でなにをしていたのか

「作戦の計画を主にしていた、要は参謀として迎えられたわ。ディアボロ達は人族の話を聞きたがってたから、その話を。でも、この前の戦争で負けたせいでここにいた上級蛮族はほとんど帰ってこなくて。で、言う事を聞かなくなったトロールやオーガに牢屋に入れられたの。上の階は今そいつらが好き勝手しているわ。全く、ラミアで良かったと思える日が来るとはね。」

シモーヌは下半身の蛇部分をさすっている。何を言いたいかはご想像にお任せ。

▷何をしにトラグティに来たのか

「え、ええ、ちょっとね…居場所がなくなっちゃって。」

なにやら話したくなさそうな雰囲気だ。


「あらためて、助けてくれてありがとう。依頼者に直接お礼を言いたいのだけど、その前に寄りたいところがあるの。帰り道だし、我儘言っていいかしら。」

シモーヌが地図で指したのは監視砦、ライカンスロープ達がいた場所だ。世話をしていたようだし、様子を確認したいのだろう。寄ってあげた方がよさそうだ。


▶ロシェがいる

「ところで…あそこで隠れている子はなんなの? ディアボロカデットみたいだけど、あなた達に敵意はなさそうね。」

シモーヌが目をやった先に、物陰に隠れるロシェ…もといウルフの姿があった。気まずそうな顔をしているが…

「あいつ。ママとよくケンカしてた。会いたくない。」

ジト目で見ている。人の状態の写真を見ても分からなかったが、元気を取り戻したラミアの彼女を見て何かを思い出したようだ。このことをシモーヌに話してもいいが、話がこじれるかもしれない。今回のシナリオと直接関係ないしあとでカクヨムで読めるぞ。

▷話した

「ケンカ…?私はそんなこと出来る立場じゃ…ああ、もしかして"断罪の魔剣"の事? ディアボロの城にいた変わり者のドレイク、剣はあれども変身できない哀れなバロン、って言うとキレるんだけど。客将として立場は同じだったから、確かによく話をしたわ。ケンカじゃなくて意見交換よ、実力であれに勝てるわけないもの。」

シモーヌは思い出した後少し微笑んだ。対立関係というより、意見が合わずによく言い合いをしていた、といった感じのようだ。ヴィルが共通語を話せたのも彼女のおかげだろうか。村にいる話をすれば、会いに行く事もあるかもしれない。

「え、人族の村に住んでるの? 生きてるんだ、戻ってこないからてっきりあの戦争で死んだのだと…作戦の根幹、守りの剣の破壊担当だった。私がそう指示した。その情報を持っていて、よく生き延びてるわね。」

「守りの剣がどの位置にあるかは私も知らないわ。現地に協力者がいる、という話を上官…ディアボロの貴族から聞いただけ。トラグティに愛着もないし、停戦協定を破ったルーンフォークの街なんて破壊されて当然、と考えてたけど、まさか作戦が失敗するなんて思わなかった。」

シモーヌは"人族の街を落とす協力をした"事について淡々と語っている。

「いつまでも剣の結界が解除されず攻めあぐね、ジェネレーターの驚異的な回復力を発揮したルーンフォーク達に徐々に押し返されてそのまま敗北。私はここにいて報告だけ聞いていた。"断罪の魔剣"が失敗するなんて考えても無かったから、何があったのかとずっと気になっていたわ。」

「あなた達が倒した…? 無理よ、あいつは地位こそバロンだけど実力的には…」

「わたしのせいだ。」

突然、ウルフが口を挟んできた。まだ物陰に隠れてはいるが、先程よりは近づいている。

「私が先走った。こいつら。私を盾にして戦った。こいつらは戦略的にママに勝った。」

「ママ…? あなた、誰なの?私、あなたの事は知らないわ。」

ウルフは下を向いて黙っている。彼女の本名は君達も聞いているので、シモーヌに伝えてもいい。

▷伝えない

「…まぁ、いいわ。あなたが案内してくれたおかげで、私、助かったのよね。ありがとう。」

シモーヌは丁寧にお辞儀をし、それに対してウルフもぎこちなくお辞儀を返していた。ウルフの方は恐らく意味は分かっていないが、一先ず一件落着だろう。準備を整えて、この場から脱出しよう。

▷伝えた

「ロシェ・オルレアル…待って、まさかあなた、ハーデイン・オルレアルの娘なの?」

ロシェは少しだけ頷いた。その反応を見て、シモーヌは手を頭においてため息をつく。

「そう…生きていたのね。ヴィルの奴、とんだ隠し玉を持っていたわけ。」

シモーヌは納得しているが、君達はなんだかさっぱりだ。どちらかから聞いてみてもいいし、蛮族の話だし興味がなければそのまま放っておいてもいい。何度も言うが今のクエストには直接関係ない。長文だし、あとでカクヨムで読めるぞ。

▷話を聞く

「えっと、何から話そうかしら、私もほとんど聞き伝ての話だから…ハーデインからね。"荒原の狼"ハーデイン・オルレアル。ここ蛮族領の領主と聞いてるわ。同族だけでなく下級蛮族にまで鍛錬を指導し、至高の軍隊を作り上げたトラグティ蛮族最強の大将軍ディアボロキャプテン。この地方の蛮族が比較的知性を持って行動しているのも彼のおかげ…いえ、彼のせいね。蛮族でも読める教本なんかも作っていたみたいで、この城にも書物庫が出来ていたわ。」

君達にもなんとなく覚えがあるだろう。君達がトラグティに来て一番最初に倒したレッサーオーガや、魔晶石の村を襲ったスコーピオンが持っていた本はハーデインというディアボロキャプテンが作った物のようだ。

「蛮族内では機密事項なんだけど、ハーデインは殺されているわ。この城の最上階で死んでいるのが見つかったとかで。ロックウッドとの停戦協定も彼が結んだものだから、それで過激派から恨みを買って暗殺されたって話よ。殺害の瞬間を誰も見ていないから本当かは分からないけど。とはいえ彼ほどの実力者は他にいなかったし、他の貴族達も先の戦争で軒並み死んだから、人族にバレたらこの地はあっという間に制圧されるでしょうね。」

どうやらこの砦がボロボロなのはメグのせいだけではないらしい。ドライヴマスターにこの事を話したら、即座に兵を集め出すだろう。

「後継者と噂された娘がいたんだけど、大事にされていたのか表舞台にはほとんど姿を現さなかったとか。…それがこの子って訳ね。まぁ、まだ実力は伴わないみたいだし、隠されていたのは正解だったと思うけど。」

シモーヌがロシェの方を見た。ロシェは少しおののいたが、敵意はないと理解したのか先程より怖がってはいないようで口を開いた。

「父。殺されたのは蛮族じゃない。なんかヤバイ奴だった。私ハ見逃された。それでヤバい奴がいなくなった後で。たまたまママが来た。」

「そうなの? あなたがいるって事は、てっきりヴィルが殺したのかと思ったんだけど。」

「ママは父を助けてた。それで父が私ヲ任せた。その時からママはママ。」

「…ホント、ヴィルは蛮族らしくないわね。他者を助けようとするなんて。」

シモーヌがビビるロシェの頭をポン、と撫でる。ロシェは唖然としている。話は落ち着いたようだ。何か質問があればしてもいいし、さっさと移動してもいいだろう。

▷本について

「たくさん作られていたわ。でも残念ながら、書物庫は先の襲撃でほとんど吹き飛んだ。あなた達の成果ね。…違うの?」

▷ロシェのヤバイ奴とは

「ヤバい奴はヤバい奴だ。なんか豪華で気持ち悪い"人"だった。父不意討ちで身体重そうにしてた。うう。あいつのこと思い出すと。イヤな気分になる。ゼッタイコロス。」

彼女の持つ灰色のコアが少し黒ずんでいる。あまりこの話はしない方が良いかもしれない。



◆脱出時 途中

未だ歩けぬシモーヌを担ぎながらだが、脱出は不吉なほどスムーズに行えた。移動しながらロシェが取り留めなく話す。

「父がいなくなってから。この砦どんどん壊れていった。同族で殺し合いして。ソシキも崩れて。そんなの面白くなかった。ママが強かったから私は生きてた。父が言っていた人族の街に住む夢を叶えたくなった。だから今は楽しい。」

無表情だが、機嫌は良いようだ。シモーヌはまたも何かに納得している。

「あぁ、だから隠されていたの。あなた、"ウィーク"なのね。ヴィルが気にかけるわけだ。」

「…?」

ロシェは分からなかったようだが、君達も判断できただろう。すっきりしたところで、脱出だ。このままいけば戦闘も無く脱出できるな。



◆脱出 入口

門番のいた入口に辿り着いた。誰もいないはずだが人影が見える。近付くと見覚えのある存在だった。

「よぉ、久しぶりだな。俺の事、覚えているか。」

顔色の悪い、気怠そうな男だ。ロックウッドで見た覚えがある。守りの剣の近くにいた門番、ギールだ。cv津田健次郎

「そうかぁ、覚えていてくれて嬉しいよ。だがな、ここの情報持ち帰られると困るのよ。ここで死んどけ。な?」

パチン、と鳴らした指の近くに、混沌の瘴気が生まれ始める。レントのヘアピンが反応している。闇より這い出てきた魔物は君達を見るなり襲い掛かってきた。

vsギール&ダルグブーリー2体

戦闘開始時:「おまえ。あの時の種か。なにしてる。」

「そりゃあこっちのセリフだ。なんたってディアボロがニンゲンと一緒にいるんだ?」

「悪いのか?」

「ああ、悪いね。俺達の力も持ってんなら、こちらにつくべきだろう。」

「? よく分からんが。お前はキライだ。」

・ギールの能力表記はなし、戦闘にも参加しない。君達の状況を見て楽しんでいる

・ロシェはシモーヌを担いで光に逃げるため参加不可 もしくは誰かが担ぐ(判定-2)


ダルグブーリー2体撃破後

「くくく、やるじゃねぇか。さて、惨たらしく、無様に地に這いつくばれや。惨めに祈れば助けてやらんでもない。」

ギールが前に出てきた。眼の色が黒く、身体も歪み始めている。だが君達が身構えた瞬間、ギールは急に顔色を変えた。

「!! なんてタイミングの悪さだ、たまたま近くにいたってのか。クソッ」

捨て台詞と共に指を鳴らし奈落の魔域を出現させ、ギールはそのまま中へと入っていく。完全に姿を消したようだ。何事かと考えていると、突然上空からふわりと人が降りてきた。

「あれ? 消えたな。…おや? 君達久しぶり!元気そうでなにより!」

なにもない所を飛んでいる。こんなことが出来るのは…エルレインの歌姫だ。またしても見た目が変わっている。

「近くで歌ってたら魔神の気配がしたから、文字通り飛んできたんだけど。君達が倒した?無理か、それじゃ逃げたかな…まぁいいや。君達、冒険は順調かい?」

「そーっかそーっか!それは良かった。あげたヘアピンも大活躍してるようだね、この調子で頑張ってね!それじゃ!」

来たかと思えば、またふわりを浮かびあがる。去ろうとしたところで、近くでシモーヌを守っていたロシェと目が合ったようだ。

「おやおや? 君はあの時の…」

「なんだお前。怖い奴だな。」

「ひどいなぁ、一応助けてあげたんだけど。でも、人族寄りになってくれてなによりさ。困ったらウチにおいで。でも悪に染まったら殺すからね。じゃ!」

言うなり飛び去ってしまった。まるで嵐だ。ひとまず危機は去ったようだ。

「終わったか。こいつは無事だぞ。オレは冒険者だからな。ふふん。」

シモーヌを守っていたロシェは自信満々に君達に語り掛けた。それを見たシモーヌも微笑んでいる。準備出来次第、監視砦に移動しよう。



◆蛮族領・監視砦

「ああん?テメェらまた…姐さん!シモーヌ姐さんじゃねぇか!」

「あんたたち、心配かけたね。もう大丈夫さ、城のディアボロ達もいなくなったからね。」

シモーヌの帰還に、砦内のライカンスロープ達が全員集まって喜びを分かり合っている。本当に慕われていたようだ。

「しかし姐さん、ディアボロがいなくなったって事は、やはりあの戦争で。」

「そうさ、蛮族軍が完璧に負けた。そもそも領主が死んじまっててね、ハーデインがいなきゃ烏合の衆だったって訳さ。あんたらが中立を保ったおかげで、人族が東を制圧しようとも危害を加える事はないだろうさ。よく頑張ったね。」

「そんな、姐さんのアドバイスがなきゃ、俺達とっくに滅ぼされてましたぜ!」

もはや崇拝レベルで慕いまくっている。連れて帰るのが逆に大変かもしれない。

「あ、そうそう、荒れまくった蛮族軍に牢に入れられちまってね、それを助けてくれたのが彼等って訳さ。いいようにしろとは言わないけど、危害は加えないでほしいわ。」

「あい!姐さんの恩人とあらば!…おいお前ら、よくやったな。」

ライカンスロープ達が君達の事を認めてくれました。以降、ここに寄ると安心安全に休憩が出来そうです。蛮族領の貴重な安全地帯という事で。


依頼人に会うために一度村に行くという事で、シモーヌは引き続き君達に同行します。クエストをクリアしましょう。



◆東の関所(寄った場合)

「もう元気になったし、いつまでもこのままでいるのはちょっとね。」

シモーヌは人型の姿に変身した。普段はこの状態で過ごしているようだ。

ガルマ「お前、生きてたのか!蛮族領で2年も過ごすたぁ、すげぇ奴だな!」

「あのときのおじさん!あなたの薬草のおかげで、ライカンスロープ達を助けることが出来たんです!とても感謝しています!」

ガルマは不思議そうな顔をしている。事情を説明されると驚いていたが、思考をまとめたあとは笑顔になった。ガルマは長年目の上のたんこぶであったライカンスロープ達と和平が結べそうな事に喜んでいるようだ。


◆ロックウッド(自動イベントは無し)

▷アリナに蛮族領の状態について報告

「なに、もうほとんど敵はいないだと!チャンスじゃねぇか!こりゃ私直々に行くしかねぇな!ロックウッドの悲願、私の代で叶えに行っちまうか!!」

アリナは予想通り超乗り気だ。近々、関連したクエストが出るかもしれない

▷ガイアメモリにギールについて報告

「ギールが…そうか。やはりあいつが情報を流したのは間違いないようだ。そして恐らく、魔神の手先として動いているのだろう。召異魔法の種によるものか、はたまた自ら魂を売ったか。ふむ、貴重な情報感謝する。これは少しだが…」

1000ガメルもらえた。副長は気前がいい。



◆クレイ村

▶ロシェがいる

「おう。楽しかったぞ。またよろしくな。」

村が見えるなり、ロシェは一言入れて走り出した。セイルの元に向かうのだろうか。こうやって見ると、12~13歳程度の子どもにしか見えない。ドレイクにも帰った事を言っておこう。

「ふん、約束は守ぅたようやな。あまり遠くへ連れ歩かんでおくんなし。…ん?あんた…」

ヴィルはシモーヌに気付いたようだ。変身中だが、気配で察したのだろう。

「まさか"断罪の魔剣"が絆されて、人族の村で楽しく暮らしてるなんて思わなかったわ。なんとも微笑ましい光景ね。嫌味じゃないわよ。」

「そうとしか聞こえんわ!シモーヌ、久々に会って開口一番それかい!?わざわざ笑いに来たんかいな。」

「違うわよ、色々あったの、色々。話し方、直ってないのね。…ね、言ったでしょ? 人族の暮らしも悪くないって。」

「・・・知らんさね。」

ヴィルは家の中へ入っていってしまった。シモーヌも満足したのか戻ってくる。さて、ギルドへ向かおう。


「これはこれは、お待ちしておりました。インゼ様は奥の部屋にいます。是非、お会いになっていただけると。」

ギルドに入るなり、イスロードが出迎えてくれた。早速奥に向かおう。

ガチャリと戸を開ける。小さな会議室の中には誰もいなかった。と、突然後ろから声が聞こえてくる。

「待ってたわよ、シモーヌ。」

インゼが扉を背に部屋に入ってきた。と、後ろには見知らぬ屈強な男が鎮座している。部屋から出られないようにしているようだが…

「えっ!マルセイユ!!」

シモーヌの表情はあからさまに気まずそうな顔だ。マルセイユと言ったが…

「ふふふ、言ったでしょう? 踏み倒そうなら地の果てでも追い続けるって。貯まりに貯まったツケの支払10万ガメル、きっちり返してもらうわよ。」

「ちょ、ちょっとあんたたち!マルセイユがいるなんて聞いてないわ!私、そのためにトラグティに逃げてきたのに!」

「まぁ、命の恩人になんて言い草。みなさん、本当にありがとうございました。報酬は勿論、シモーヌが払ってくれるわよね?」

「ま、まって、私今まで牢に閉じ込められて死にそうだったのよ、すぐに用意なんて出来る訳…」

「それなら私が立て替えてあげるから、シモーヌは今まで通りの払い方でもいいのよ。」

「~~~!!!いや、いやよ、もうあんなとこで働くのはいやー!!…そ、そうだわ、この地方に来てとてもいい労働力を見つけたの、ライカンスロープなんだけど…」

2人の女性が押し問答をする中、屈強な男が報酬のガメルを渡してきた。2000ガメルとなっていたが、どうやら色を付けているようだ。受け取る代わりにここで聞いたことは黙っていろと言う事か。ライカンスロープ達の運命や如何に。


剣を持たずとも話は通る。酸いも甘いも噛み分けて、未知なる道を進み続ける。


~不帯剣の誓い 終~


報酬:一人3000ガメル 経験点3000 gr1


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ロシェを連れて行かない場合探索でめっちゃ時間かかりそうだけど、連れてった場合しゃべりでめっちゃ時間使いそうというどうあがいても長くなるセッション シナリオ下手か????


{終了後追記}

ウルフの事ずっとロシェって呼んでしまった。名前を変えている事で血筋に気付かれないようにって配慮を自分から崩していくスタイル。

ダルグブーリーつおい。もっと使いたいけど軽率に使うと一瞬でノルンが乙るんよな

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