火傷と寒風 スナメリ@鉄腕ゲッツ様
【タイトル】 火傷と寒風
【作者】 スナメリ@鉄腕ゲッツ
【ジャンル】 SF
【執筆状況】 完結
【形式】 短編
https://kakuyomu.jp/works/16817330662148451365
一言でいうとディストピア!
舞台は高温ガス惑星「ダーメン」。そこで人間は労働力として酷使され、「つよい」「よわい」「大きい」「小さい」などに分類され、それぞれがあった仕事をさせられます。「大きくて強い」に分類された人間だと労働力である子供を作るために一時的に造船所を離れることも出来るようです。
完全に扱いが家畜。こわっって思いますが、現代社会でも「小さい」よりは「大きい」が、「弱い」よりは「強い」が生きやすくなっていますので風刺が効いてるなと思いました。
その中でも主人公であるツィチィは「小さくて弱い」に分類されている人間なので、労働力である子供を作るという役割もなく、扱いは悪い様子。それでも「小さくて弱い」の中でも長生きなティダと共に労働に耐え続けます。
誰かこの子たちを救ってあげて~となる展開です。実際に救われたかどうかに関しては賛否が分かれそうなラストだなと私は思ったので、皆様も読んで確かめていただきたいです。
自由は素晴らしいことであると同時に責任を伴うことだと思います。自由であればあるだけ、行動の責任は自分で取らなければならないのです。と考えると誰かのいいなりになるのは楽なことでもあります。何が起こっても自分の責任ではなく指示を与えてきた誰かの責任なのですから。
どちらが幸せなのかは人によるので、物語後のツィチィがどうなるのか私としては不安です。幸せな結末としては彼女らが幸せに生きられる惑星を見つけて、仲良く暮らす事でしょうが、そう簡単にはいかないでしょう。
生きるという、ただそれだけのことが難しいと考えさせられる、深い短編作品でした。
企画に参加ありがとうございます!
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