長編部門

異世界ファンタジー

【タイトル】　桜女神になりたくて

【作者】　❀アカリ❀

【ジャンル】　異世界ファンタジー

【執筆状況】　連載中

【形式】　長編

【読んだ話数】　「第009❀．夢の中で見た桜の木」まで

https://kakuyomu.jp/works/16817330652474192546

　章のタイトル、エピソードのタイトルも物語の印象を操作するのに重要な役割があると私は思っています。エピソードタイトルを一話、二話とデフォルト設定にしている方は一度試してみて欲しいのですが、目を惹くエピソードタイトルにするとそこだけPV数が伸びたりします。ようするに気になるエピソードタイトルから読む方がいるということです。WEB小説の読み方は千差万別。全員が頭から順番に読んでいるとは限りません。結末読んで面白そうだったら読むって人もいると聞きますし。

　ということを踏まえると一話、二話というデフォルト設定よりも読者が気になるようなエピソードタイトルを考えることは微々たるものであっても効果が期待できます。

　と、なんでいきなり創作論みたいなことを言い出したかというと、今作の「第000話」のタイトルが「すっぴんレイプ事件」だからです。

　これを見た方は思うでしょう。すっぴんレイプって何？と。私も思いました。思いながら読み始めて、なるほど！ってなりました。

　商業作品で読者の興味を煽るのってタイトル、あらすじ、帯などのキャッチコピーだと思うんですけど、WEB小説の場合はエピソードタイトルでも興味を引けるという貴重な例を見せていただきました。

　ここまで長々話してやっと本題入りますが、目次を見ると複数の視点から繰り広げられる群像劇、もしくは連作短編といった雰囲気ですが、私が読んだのは朱璃ちゃん視点なので、その後に続くニックさんがどういったキャラクターでどういったお話になるのかはまるで予想がつきません。気になった方は是非読んで確かめていただきたいです。

　というのも、私が読んだ部分は現代ファンタジーという雰囲気でした。幽霊が見えることで不思議ちゃん扱いされている主人公は幽霊と仲良く近所づきあいを続けていたのですが、ある日異世界からやってきたゴブリンがご近所さんである幽霊をバリバリと食べている現場を目撃します。自分も襲われそうになった時、力が覚醒。見事ゴブリンを追い返すことに成功した主人公は再びゴブリンがやってくる日に備えて目覚めた能力を自在に扱えるように特訓を開始します。そして見事能力を制御できるようになった主人公はゴブリンを撃退するというお話です。

　ここまでだと異世界からゴブリンがやってきてはいますが舞台は現代に思えるのです。しかし、ジャンルは異世界ファンタジー。

　今後異世界に行くことがあるのか、はたまた現代だと思って読んでいた世界が実は異世界なのか、他の視点主によっては異世界面のお話になるのか、一万字時点では今後の展開がまるで予想できません。

　文体は一人称視点のですます調。ですます調の文体って柔らかい印象がして私は好きです。主人公の気持ちもダイレクトに伝わってきますし、主人公が考案した「胸キュン♡流格闘術」というのも女の子らしくて可愛いですね。技名が面白くて戦闘シーンは笑いながら読んでしまいました。

　私が読んだ時点だと六万字。追いつこうと思えば追いつける文字数ですので気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。

　企画に参加いただきありがとうございました。