くっつくるっく
くるっぷはがんばりやさん。どんな靴を作れば喜ばれるか、いつも考えています。くるっぷは、考えるとき必ず胸を膨らませます。そして、くっつくるっく♪ と歌をうたうのが好きでした。猫のお客さんがやってきます。くっつくるっくいらっしゃい。やあこんにちは。僕にぴったりの靴はあるかな。くるっぷは答えます。たくさん用意してありますよ。どんなくっつが好きですか? 猫が答えます。僕は足を一本ケガしてしまったんだ。だからその足にだけ靴がほしいです。くるっぷは困りました。靴を片方だけ売ってみたことがなかったのです。片方じゃだめかい? 猫のお客さんは悲しそう。くるっぷが見てみると猫の足は少し短かくなっていました。これは歩きにくそうですね。くるっぷは元気がなくなります。でもくるっぷは思い出します。靴屋さんを始めたときの気持ちを。僕が作った靴をはいて、みんなが楽しくなること。短い足が一本ある猫に、かかとの高い靴を作ってあげることができたら、きっと猫は今よりもっと楽しく歩けるようになるくっつ! くるっぷは猫の足の長さをはかります。4本の足がちょうど同じになるようにがんばりました。楽しい気持ちになるように色や形の工夫も忘れません。ひとつふたつみっつ、これは赤いの黄色いの白っぽいの。よっついつつむっつ、これは丸いの四角いの三角の。ななつやっつここのつ、これは長いの短いの中くらい。とお、猫さんが喜ぶ足、猫さんが喜ぶくっつ。できあがったくっつをみた猫は大喜び。これはすごい、肉球がちゃんとあるよ! そうです。くるっぷのくっつは裏が肉球になっていて、しかもそれがお魚の形になっていました。歩くたんびにお魚と躍るのか! なんて楽しいんだ! 僕は靴屋のくるっぷです。靴を作るのが仕事です。一番大切なことはどんな靴がお客さんにぴったりなのか考えることです。ここはくるっぷの靴屋さん。あなたに必要な靴はどんなものですか? いらっしゃいませ、くっつ。
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