舞う者
私は踊り子のサララ
少し話を聞いてほしい
私は母が踊り子だった
だから自然と身に着け
この道に入った
踊り子がよく
王に見初められ(みそめられ)
妃(きさき)になる
世界的に
偶然だけどそんな事例が
続いたので
今は飽和状態(ほうわじょうたい)の
踊り子だが
基本は厳しい世界だ
体一つを資本に
衣装をデザインし
オーダーをだし
体を鍛え、日々の柔軟を忘れず
時には求められる歌声にも
応える為に喉の調整と
歌の訓練もいる
そこまでお金かけて
呼ばれればいいが
普通は頭を下げて
数時間の踊る機会を得る
名が売れるまで
やじしか飛ばず
儲けが1コインもないこともあれば
体を求める勘違いな酔っ払いもいる
それでも私は踊る
吟遊の題材にまでされた
踊り子サララだが
決して、他の踊り子を蹴落としたいわけじゃない
ただ淘汰されて行く同業者に
覚悟を求めたりはしている
世界で百はくだらない数の踊り子で
国の王に見初められ妃になったのは
たったの4人だ
すでに国の王は全ての国が妃をとっている
もちろん第二、第三の嫁にはなれるが
夢を見過ぎて入るには
踊り子は華やかさのうらで
かなり大変な職なのだと
認識してほしい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます