間話 あれから3年
「「三等書記官殿!」」
「おい、だから役職で呼ぶなって言ってるだろうが!」
「だって書記官殿ですよ、外交官として出世じゃないですか出世なあ?」
「そうですよ理事官から若手の出世頭なんでしょ?」
「だーか〜ら、下っ端の次に貰える役職と言っとろうが、そこまで騒ぐこっちゃないって、いい加減にせーよ、大輔、健太!」
あれから3年が経ち、俺達も来年卒業を迎える年、俺達は久しぶりに大吾さんに会い外交官として出世した大吾さんを祝う為、東京へと遊びに繰り出していた。
「それより健太よカミさんと娘はほっといていいんかよ?」
「むしろ私が会いたい位なんだから私の代わりにしっかり祝ってきてって送り出された位ですよ」
そう、健太と早苗はなんと学生結婚をし、今では娘のさやかちゃんがいるのだ、同居中の藤林の爺様なんぞ毎日デレデレである。
「さよか、誠司の奴はどうしてるんだ?」
「この間ようやく師匠にもある程度は認められたみたいで、今スーシェフ役を任されてますよ、本当は給食のおば…お姉さん方が先だと言ってたらしいんですが、お姉さん方も後押ししてくれたらしくて」
「そうか、誠司の奴も頑張ってるみたいだな、それで大輔お前らはどうなってるんだ?」
「花蓮とは卒業後同居するようにはなったんですが、美和子さんからネクスト東京支部の立ち上げを任される事になって以降はろくに帰っても来やがらねえんすわ、準備に忙しいのはわかるけど酷くね〜っすか?」
「ワハハ、花蓮は仕事に取られちまったって訳か、ザマ〜!」
「よし、その喧嘩買ったら〜!」
「なんだやるのか? 世の中のモテ男どもは滅びるのが定めじゃ、相手してやるかかってこい!」
[ポカポカポカポカ…]
「あ〜、そこの2人天下の往来でみっともない真似は辞めなさい」
「「は〜、は〜、今日はこの位にしといたる」」
「まったく…さっさと予約してる店に行きますよ」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「美味かったな〜」
「絶品だったな、誠司の奴に自慢しちゃろ!」
「しかし随分と張り込んだな、高かったろココ、前に一等書記官に連れられて奢りで来た事あるが食事の後随分と青い顔してたぞ?」
「あ〜、実はですね〜」
「そう聞いてくださいよ大吾さん、こいつふざけてるんですよ!」
「健太がそう言うのは珍しいな? どうした」
「大輔が持ってる資産がとんでもない事になってるんですよ! MSって知ってます?」
「MSって最近流行ってるWind95のとこか?」
「そうそのWind95の世界的大ヒットで大輔の資産がとんでもない事になってるんです!」
「大輔、お前MSの株なんて持ってたのか?」
「あ〜、ネクストとの共同出資みたいな形ではありますが現在MSの筆頭株主かな?」
「へっ!?」
「そうですね、今俺の個人資産は大体400億超えちゃった感じですかね?」
「ふぁ?!」
「ですのでここでの奢り程度でしたら心配無用です」
唖然とする大吾さんを見て健太もそうだよねって表情で呆れていた。
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