間話 マルオは何でもこなす

3・2・1・GO〜


「よっしゃ、ダッシュ決まった!」


「さっきから兄貴ばかりズルい、スタートの秘密教えてよ」


「ふははは、これはテクニックがいるのだ、まだまだ教える訳にはいかんな!」


 現在、自宅のリビングではマルオサーキットにおいてスーパーマルオカップが開催中となっております。


 そう未来の2023年まで続編が続いていた大人気ゲーム、スーパーマルオカートが発売されたのです。


『よし、スタートは決めた、ここは少しでもアタックをかけて後続を突き放すのが吉だ!』


 大輔操るマルオがスタートダッシュを決め、このまま逃げ切りを図ろうとするが、マルオカートは普通のレースゲームでは無い早い奴が勝てるとは限らないゲームなのだ。


 後続現在2番目につける小次郎はピッタリと大輔の後ろに付き機会を伺ってた


『ここだ!』


 必殺のタイミングで放たれた赤甲羅は真っ直ぐ大輔の操作するマルオのカートへ


「決まった、……なに!」


「ふふふ、いいタイミングだったが残念だったな小次郎、俺のバナナバリアのテクニックの前ではな!」


 そうタイミングよくバナナを後方へ流す事で甲羅をブロックしたのだ。


「くそ、あんなテクがあったなんて!」


 動揺した小次郎操るヨッチーは後方からくるキャラに交わされ順位を下げる、変わって現在2番手はNPCが操るコッパだ


 よし鈍足のコッパを盾にして更に差を拡げるぞ。


 この時大輔は忘れていた、初代のNPCキャラの仕様オリジナルアイテムの設置という罠について


『よし2週目に入ったこのまま差を広げるぜ』


 第一コーナーを抜け更なる加速をと思った大輔の操るマルオの前に、コッパの残した火の玉が襲いかかったのだ。


「しまった〜!」


 火の玉を喰らったマルオは大スピン、一気に順位を落としてしまう。


 現在変わって先頭にたったのは小次郎操るヨッチー


「残念だったな兄貴、悪いが先頭は頂くぜ!」


 くそこのままでは、俺は次なるアイテムにかける事に、引いたのは羽根か、よしまだ可能性はある


 俺はマルオサーキット第三コーナー直前で羽根を使って大ジャンプ、見事ショートカットに成功、順位をジャンプアップさせ、小次郎の操るヨッチーの後ろ2番手につける事に成功した


「待ちやがれ小次郎〜!」


「うわ、もう迫って来た〜」


 ここでファイナルラップに突入、俺は緑の甲羅やバナナを使い妨害を試みるもギリギリの所で交わされる


「素直に当たらんかい、小次郎〜!」


「そんな訳にいくか〜」


 もうゴールは近い、これは最後のアイテム次第だな、俺が最後に引いたのは……キノコだ、こうなれば最終ストレートで勝負をかける


 最終コーナーを高速ドリフトで駆け抜けた俺は、小次郎の最後っ屁のバナナを避けキノコブーストをかける。


「いっけ〜!」


「させるか〜!」


 小次郎のブロックをギリギリで交わし並んだまま2人でゴールを駆け抜ける、結果……


「くそ〜捉えきれんかったか〜!」


「よっしゃあ〜、初めて兄貴に勝ったぞ〜!」


「待った、小次郎もう一戦だ」


 小次郎相手に初めての敗戦、余りの悔しさから再戦を測ろうとするも


「そうはいかないよ、次は俺だからね?」


「そうそう、永遠も待ってたんだからね?」


「う〜、早速リベンジしたいんだがな〜」


「誰の挑戦でも受けて立〜つ!」


 そうしてその日は美和子さんのリアルなイナズマが落ちるまでマルオカート三昧を楽しむ4人であった。



あとがき


すいません、第一部 第二十七話が消えてましたので修正しておきました、見てない方は宜しければご覧下さい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る