　9月に入り、ネクストではお客様との対応で大わらわです、社員全員で暗黒の月曜日に向けての顧客説明に追われています

　忙しい時間帯なのですが美和子さんに説明したい事が出てきたので事務所に来ています

　実は、確保していたSomy株が8月の中頃に5500円付近で約定し、1億6500万円の資金が手に入ったのです

　とうとう億り人になりましたよ感慨深い、この資産を正直どう使うのか決めかねていたのですが、一時的にネクストに預ける事にしました

　美和子さんは猛反対したのですが、自分の手元にまだ1000万程度の資金が残ってる事、10月以降の対応に会社に資金は必要だろうと説得しました

　その流れで来年までの繋ぎとして、関西圏の土地資産の購入を強くお勧めしておきました

　この時期東京の地価バブルは、既に限界に近く膨らんでる為美味しくないのですが、関西圏はまだ地価上昇の余地が残されていたからです

「来年必ず利子付けて返すからね」

「元金さえ保証してくれたら良いよ」

ようやく納得してくれた美和子さんと別れ事務所を後にするのでした

　その帰り道、商店街のアーケードにて夕飯の為の買い物に行く途中で、数人の学生が揉めてる場に遭遇

「いいから、誠司君が呼んでるんだからこっちへこいよ」

　どうやら我が校の女生徒が他校の男子生徒に絡まれてる模様

「何度も言ってるでしょ、自分で話しかけもしない様な奴私が相手する訳ないでしょ？」

　うーん、相手3人もいるのですが女生徒の方は全く怯んでない様子、ですが向こうも徐々にヒートアップしているのでどんどん不穏な流れに

「兎に角こっちこい！」

　中の1人がとうとう実力行使に入りました、正直喧嘩はからっきしなのですが慌てて間に入ろうとした瞬間

「ふん！」

　何か技を使ったのか、あっという間に1人を投げ飛ばしてしまいました

「こいつ！」　「えい！」

　もう1人のほうも入り身から横投げで腰から投げ落とされあっという間に投げられてしまいました

　震えてた3人目がボスの様ですが諦めたらしく

「もういい、行くぞ！」　「「覚えてろよ〜」」

　時代劇の悪役かお前等は？　って感じで去っていきました

その後暫くすると女生徒側から話しかけてきました

「助けようとしてくれたようね、ありがと」

「いや、助けはいらなかったみたいだけどね」

その時になって相手の顔をしっかりと見て思わず絶句してしまいました

旧姓　天童早苗　未来では岡崎早苗、健太の嫁やんけ？

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