第10話 それは『世界を創る物語』。
六万年生きられる可能性が発生してしまった私。
『自動保存:肉体破損時、空間収納内で復元される能力【軽度の損傷は即時その場で復元】』
老化は軽度な損傷に含まれますかねぇ?
含まれそうですね。
成長はする様なので、どこで成長が止まるのか見ものです・・・。
タイムリープを封印した私は、全力で今を生き年齢を重ねていました。
知識は積極的に習得していきます。
何度も盗賊や教会の連中、オット商会と敵対する連中との荒如がありましたけど、
ノレリダと私のチート能力で見事に退けました。
私は、十歳になっていました。
なんとか時空魔法を含め、私の秘密は守られている状態。
しかし、少し雲行きが怪しくなってきました・・・。
私は未だ用途不明な魔道具二つ、杖とスプーンの調査をずっと行っていました。
魔法の資料を得るには、やはりアオナ聖教国を目指す必要がありそうです・・・。
しかし、あの国・・・今、めっちゃ荒れています。
賢者オットパパの情報網によりある有力情報を私は得てしまいました。
「女神の予言が失われている、と言う情報が秘匿されているが一部の上層部で噂され始めているらしい・・・」
なんでそれをお父さんは知ってるんですかね?まじパパ賢者!
「正確な情報が全く出てこないが、逆にそれが信憑性を高めている。一時期から予言の精度が落ちた、と言うよりはとても曖昧な表現になっている様だ」
予言の内容も一部上層部しか知らないはずなんですけどお父さんは極秘に入手した様です。また教会の連中が襲ってこないか心配ですねぇ・・・。
「その時期が・・・五年前」
ん〜。何かあったんですかねぇ?
・・・
あっ!
神の干渉を受けない世界。この世界の人からすればあの日、世界は書きかわったのだ。
女神って、例のポンコツ神なのでしょうか・・・?
予言とかやってたんですね。
ん〜・・・ん?やるか?あのポンコツ神が?そんなこまめに?
『絶対やらない気がする。』
「女神様のお名前はアオナ様と呼ばれ国の名前になる程に慕われている。国の設立にも尽力されていて国の中枢とも言われている。その女神様に何かあった、となれば国の一大事だ」
そのせいで国が荒れてるんですね・・・。それ多分、私のせいです・・・。
しかし、聞けば聞くほどあのポンコツ神とは思えません。この世界には神様が二人いた?
聖教国の女神様は随分と熱心な方の様です。とても好感が持てます。
戦争をなくしたのもこの神様のようですし。以前は魔法がもっと流通していて激しい魔法が飛び交う戦争が常に起こっていたそうです。魔法の隠蔽と制御によって戦争は抑制された。高いお
どうしよう・・・。このままだとまた、戦争とか起こっちゃう気がするんですけど。
私一人で出来る事なんて知れている気もします。タイムリープを封じた私は、二秒間の絶対防御持ちスペ○ンカーです。女神アオナ様にお会い出来れば・・・とも思いますが、多分この世界にはいないんですよねぇ。
そもそも私は神様ではありませんし、自分の事で精一杯です。
でも、出来る事があれば・・・。
私はこの世界の歴史を学びました。神話が現実なこの世界です。
真偽のほどが心配ですが、それでも図書館の情報とみんなの話を統合していく事で、私は少しずつ真実を紐解いていきます。
それは『世界を創る物語』。
神様と女神。そして・・・
***
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