イマドキ!流行!に付いていけないとダメですか?~令和の20代 アナログ柚紀(ユズキ)の生活。~

ペンサキ(先)。

第1話 ゲーム機がないとダメ!って何で?

「ゲーム買ってあげないと、家で時間潰せないんで買いに来ました!」


流行り病で外出自粛を余儀なくされてた時、

とあるニュースで割りとハデめな格好をしたお母さんが甲高い声でインタビューに答えていた。


柚紀(ユズキ)は出勤の準備をしながら

(外出自粛でも休めるわけでも、リモートワークが出きるわけでもないのが柚紀の仕事だ。)

「何で?」

と思わず口にする。


子供の頃家で何してたかな~と思い返すと

柚子はいわゆるカギっ子で、テレビっ子。

周りの友達はというと、お母さんがお家にいる子が多かった。


留守番が好きだったわけではないが思い返せば何かしらしていた。


小学生の頃から、今でもかもしれない...

雑誌のスクラップをよくしていた。


よく、書店やスーパーに置いてあるフリーの通販カタログ。それも何種類かもらって帰り、まずは買うわけでもない母が読む。


読み終わったものを切り抜き、使いかけで何となく残っていたノートの空きスペースに貼り合わせていく。組み合わせはその日の気分。色だったり、コーディネートだったり、モデルさんだったり...


それで何日も過ごせた。


今思えば、何とお金のかからない遊びだったのだろう。



懐かしい。

と、言いたいところだが今でも似たようなことをしているのであまり懐かしさを感じない。


フリー雑誌で気になるお店があり、友人はすかさず写メった。私は切り抜いて手帳に貼った。


「面倒くさくないの?」


「いや、全然!写真を後から探し出す方が目が回るし。」


「20代とは思えんな...」

と友人に爆笑される。

久々のランチ中の出来事だ。


友人は自粛期間、やることなくて苦痛過ぎたらしい。久々に人気ゲーム機を買おうとしたがネットでも品切れだったとのことだ。


(ここにもいた...)


私はというと、家でかつ自宅にあるもので楽しむ術をいくつも持っていたので案外平気だった。少なくとも、「やることない!つまらない!」とはならなかった。


長くアナログを楽しんでいると、こういうときに強いんだよ!

と、誰に言うわけでもないが誇らしくなった。








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