第7話 環境設定

 ここからは世界観や、その他、細かい設定です。


 何を、どこまで決めるかは人によると思います。


 本作は少ないほうです。

 ナーロッパなら、もっと少なくすむでしょう。


 ちなみに次作はファンタジー異能力バトルものだったんですが、この十倍は量があります。

 能力の定義にはじまり、各キャラの能力一覧とか、年表とか。

 それを公開するかは、この創作論と次作の反響次第になると思います。

 求められていないのに出しても仕方がないので。




1.舞台、環境設定


《ドーランド大陸》

 四方を海に囲まれた菱形の大陸。


 大陸では、人口が千人以上で、代表を選出すれば、どれだけ領土が狭くとも国を名乗ることができる。

 そのため、百を超える国が点在している。


 また、国を名乗る際に、その人口によって決まりがある。


 人口が一万人以下:小国

 人口が一万人以上:中国

 人口が十万人以上:国

 人口が二十五万人以上:大国


 そんな中でも、四大国と呼ばれる、人口が二十五万人以上の国があり、東西南北の、それぞれの地域で強い影響力を誇っていた。


 以下、四大国を列挙する。

 東のエメラリオン帝国。

 西のルビス王国。

 南のダイアーダ共和国。

 北のサファルド教国。


 かつては様々な理由から大国間での争いが絶えなかった。

 しかし、二度の大きな戦いを経て、休戦協定が百年前に結ばれた。

 現在は仲良くとはいかないものの、それでも休戦協定は守られている。



《ドーランド大陸北部地域》

 一年のうち、約半年(十一月から四月)が雪に覆われた極寒の地で、厳しい環境のためか、神を信仰する文化が根付いている。

 しかし、東と西では崇める神が異なり、それが理由で不仲である。


 聖堂を管理し、神の代行者とも呼ばれる修道士が強い影響力を持っている。

 その理由は、彼らは奇跡と呼ばれる得意な能力によって人々に、そして世の中に奉仕しているからだった。

 また、この地域ではサファルド合衆国が最も強い影響力を持っている。



《ケニス小国》

 本作の舞台。ドーランド大陸の北西部に位置する小さな国。


 人口は約六千人。


 医者がいない。

 そのため聖女がその任も負っている。


 主に農業や酪農によって生計を立てている。

 主な生産物はマルイモという野菜。寒い地域でも容易に、しかも大量に育てることができる。安価なため、庶民の主食となっている。


 国の代表者は年齢や性別に関係なく慣習的に長老と呼ばれる。




2.宗教、教会について。


《二つの教会》

 教会とは、宗教集団の単位である。


 ドーランド大陸北部地域には二つの教会が存在する。


 西側に浸透しているカノン教会と、東側で浸透しているオーディラル教会である。



《カノン教》

 豊穣の女神カノンを崇める宗教。


 誓願をたて、信者と共に生きてゆく者を修道士と呼ぶ。

 特に女性は聖女と呼ばれる。


 基本理念は清貧・共生・慈愛。

 人は、独りでは生きてゆけない、優しさを忘れてはいけない、など。

 人は生まれに関係なく、命は同じ価値であるとしているため、修道士、聖女間においての上下関係は存在しない。


 修道士、聖女が使える奇跡は主に治癒関係。

 とはいえ、この奇跡は万能ではなく、どんな傷も瞬時に治せるわけではない。

 瞬時に治癒できるのは浅い切り傷や擦り傷、風邪などの軽い病気。骨折は完治するまでの時間を短くできる程度。致命傷には、ほんの少しだけ、数分程度だけ延命させるのがせいぜい。


 スカプラリオの色は紺色。見習い期間中は茶色。


 

《オーディラル教》

 軍神オーディラルを崇める宗教。


 誓願を立て信徒を導く者を修士と呼ぶ。

 修士には階級があり、修士、正修士、司祭、元老と階級が上がってゆく。男尊女卑の傾向がある。


 基本理念は、人には優劣があり、優れた者が劣った者を導くことが幸福への近道である、というもの。

 厳しい会則によって上下関係が重んじられている。


 スカプラリオの色は白で、階級が上がるごとに金色の刺繍が追加されてゆく。



《聖女について》

 カノン教の修道士で、特に女性の修道士のこと。


 聖女になるには半年の志願期、その後に一年の修練期を経て、誓願をたて、女神カノンから聖痕を戴くことで、正式な聖女となる。



《聖女の生活》

 聖女は聖堂の奥にある修道院で寝食をする。


 聖女の主な役割は、祈りを捧げること、畑仕事、信者を導く(相談に乗る)こと、怪我や病気の治療である。

 祈りは日に二度、起床時、就寝時に、聖堂で一時間行う。

 起床時には一日が平和であることを願い、就寝時には平和だったことに感謝を捧げる。


 カノン教会では祈りは重要な行為とされている。

 それは、世界は祈りによって維持されていると考えられているからだ。

 世界から祈りが消えた時、世界が終わると考えているからだ。


 一日のサイクル。

 空が白み始めた頃に起床。

 着替え、祈り。聖堂の清掃、朝食。


 導きを求める信者がいれば相談に乗り、畑仕事、巡回。


 夕食を摂り、修道院内の清掃。祈りを捧げて就寝。

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