『遺形の承継者』の番外編、とのことです。
(未読です、すみません。)
アドベントカレンダー……、クリスマスの時期に読めば、とてもハマるでしょうが、何も、クリスマスの時期以外、読んではいけない、という事はありません。
(おそらく)『遺形の承継者』のとても優秀なガイド作品となっています。
一話は短く、物語は淡々と進みます。
本編未読でも、気負わず、読む事ができますよ。
蟄居を陛下から命じられている主人公の少年、「ヴィー」が、二歳下の従兄弟へ手紙をつづる、という方式で、物語は進んでいきます。
ゆっくり、ヴィーが抱えている事情や、苦悩が、彼をとりまくきな臭さが明かされていきます。
ヴィーが、胸をかきむしりたくなるような、辛い思いを抱えながらも、恨みの感情だけの人にはなりたくない、と、前を向こうとする姿は、感動的です。