スモウゲーム

@GPT00

第1話 スモウゲーム

みくとてれさは軽い会話を楽しんでいました。ひらひらと風が通り抜け、窓辺にはさわやかな風が心地よく吹き抜けます。でもてれさは窓の外を見ながら退屈そうにしています。隣のみくの顔を見ずに話しかけます。


「ねえみく、最近ゲームアプリやってる?ちょっと暇つぶしが欲しいなって思ってて。最近めっちゃ暇なんだよね」

「わかる。でも私も最近はあまりやってないかな。てれさは何にもやってないの?」

「実は最近、流行ってるスモウゲームをやってみたんだ。上から色んな力士が落ちてくるの。それを二人くっつけて大きな力士にしていく感じのゲームなんだけど、ちょっとやったら飽きちゃったの」

「そうなんだ。スモウゲーム?面白そうな感じだけどね」


てれさはみくの方をみて話し始めます。

「私はお相撲にそんなに詳しくないんだけどさ、お相撲さんってなんか種類?ランク?があるじゃん。横綱とか後なんだっけ?んー」

「大関とか?」

「そうそう、最終的に横綱になるんだけど、なんか最初はすごい小さいの。最初は序の口でその後二段だか三段だかになっていくんだけど」

「序二段、三段目ね」

みくは小さな声でいうが、てれさには届かなかったようだ。


「それでその同じお相撲さんがくっつくと次の階級になって、どんどん大きくなっていって、最終的には横綱になるの。横綱になると高得点になるわけ」

「なるほどね。面白そうじゃん」

「そうなの。お相撲さんも可愛くて、なんか最初はちっちゃくて頭も普通なんだけど、強くなるとちょんまげ?」

「大銀杏ね」

みくの声は届かない。


「ちょんまげみたいになって、腰のまわし?についてるエプロンみたいな?」

「化粧まわしね」

「エプロンみたいなのもどんどん豪華になって体も大きくなっていくの。その辺は結構面白いよ。お相撲さんも可愛いのからどんどんかっこよく強そうになっていくの」

「結構楽しんでんじゃん」

「まあそうなんだけど。一回やるとハマっちゃって何時間もやり続けちゃうんだけど、終わった後になんでこれこんなにやってたんだろうって思っちゃうんだよね」

「まあそれはわかる気がする」

「なんか途中でお相撲さんが関取?になるんだけど、そういう名前とかはあんまりよくわかんないんだよね」

「十両以上になったらだよ」

相変わらずみくは小さな声でいう。


「なんかさっきからみく相撲のこといってる気がするんだけど、もしかしてみく相撲好きなの?」

「んにゃ」

みくは可愛く誤魔化そうとする。


「ねえみく。そういう言い方する時って嘘ついてるよね。もしかして、みく、相撲好きなんでしょ?っていうか、ちょっとスマホ見せてみてよ」

「ちょ、ちょっと」

みくがいい終わる前に、パッと素早くみくの手からスマホを奪い取って画面を見てみると、しっかりスモウゲームがインストールされている。開いてみると、信じられないくらいのハイスコアが叩き出されていた。


「みくこれは何?」

「いやー」

「別に隠すことないじゃん」

「ちょっとハマってててね」

「ゲームに?相撲に?」

「うーんとね」


てれさは誤魔化そうとするみくの目をじっと見つめている。みくは目を逸らす。


「まあいいと思うよ、好きなものがあるのはいいことだよ。ちょっと意外だったけどね」

「二人だけの内緒にしててね。お願い!」

「別に隠すことないのに。でも可愛いから内緒にしとくよ」


てれさは真っ赤な顔になっているみくをこっそり写真に収めておいた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スモウゲーム @GPT00

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る