第42話 家族
私には2つ上の兄がいる。
中学生の時には薬物から手を離せなくなり、母はこの兄にかかりきりで、私は母に益々遠慮して話さなくなった。
夜中に兄が帰るのを待ち続ける母
泣きつかれて突っ伏して寝ていた母
兄を探して山に入る母
母の心は兄のことでいっぱいだった。
薬物精神病の兄と認知症になった母を
近くに引き取った。
子供2人が小学生の時だ。
子供を育てることが最優先なのに
私は本当に馬鹿な母親だ。
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