変な名前の貴族たち

「スターシャ様。こちらのご令嬢がアーデルハイト伯爵家のアリッサ様です」


「よろしくお願いいたしますわ」


「そしてこちらの紳士が、パタパタンスキー侯爵家ご子息のハバネロ様」


「すでに面識がござしましてよ」


「こちらがクロバトキン公爵の御血筋で……」



 ◇◇◇◇



「マリア。これからはこのバッグ、キャンディバッグと呼びますわ」


「かしこまりました。それで中身ですが……」


「二十ミリは1番アイアン。七.七ミリアサルトライフルは2番アイアン。3番アイアンは……」



 ◇◇◇◇



「す、スターシャちゃん」


「馬鹿者。軍事行動中はザイツェフ少佐と呼べ」


「ひゃ、ひゃい。少佐殿。この三葉機ですが、こんな旧式機がよく調達できましたね」


「それはだ。副都のイルミターイ美術館から強奪……げふん。拝借してきたものだ」



 ◇◇◇◇



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