メーデー、メーデー、メーデー、小説は無傷では書けない。【エッセイ】

五水井ラグ

2023/12

はじめに(必読)

この日記の取説

【文字でしか会えない友だち。】(2015年、大学三年から四年になる春休み頃の日記より)


 数年前ネット上で毎日のように話してた人たちの何人もが、いつのまにか音信不通で、ごまんとある新しい出逢いに誤魔化され、私の生活の真ん中からすぽっと抜け落ちている。代わりはいくらでも在るよ。ぐるん、ぐるん、当時もらったコメントを見つけて読み返す。あ。友だちの残骸だ。と思った。


 なにか私へ向けて発信してくれなくちゃ貴方が生きてるのかどうかすらも分からない。


       ◆


2023/12/03


 初めまして、もしくはお久しぶりです。カクヨムに登録して数日後の2016年4月16日からほぼ毎日書いていた日記を、なんの告知もせず突然非公開にしてから約一年が経ちました。もしも万が一楽しんで読みにきてくださっていたかたがいましたら申し訳ございません。


 何名かに「小説家になりたいのなら希死念慮を日記に書くのやめろ」「ネットで喋るな」等々言われて嫌気が差し、非公開にしていましたが、小説家を目指すのはやめることにしたので、このたび堂々と日記を再開することにしました。


 この日記は日常のなにげないこと、映画や小説の感想などあたりさわりない話題のほか、自○願望、虐待(身体・心理・ネグレクト)、複雑性PTSD、解離性障害(健忘・離人)、親との絶縁など明るいとは言いがたい話題にも言及します。ご不快におもわれたかたは遠慮無くブラウザバックしていただき、健常で罪が無い無知の幸福世界にお戻りください。


 また、私を救いたいという気持ちにかられてしまったかたも同様にもとの世界にお帰りください。「見ていることしかできないこちらの身になってくれ」等々おっしゃっていたかたがたに直接は言いませんでしたが、私の返答はこうです。「では見にくるのをやめてはいかがでしょうか」。


 私は迷惑をかけない程度に端のほうで独り不健康でいます。


 いよいよというときに連絡したい人は一人もいません。個人的にLINEなどで助けを求めたり、別れを言ったりする気がまったくありません。逆にいえば、そういうタイミングでこのエッセイを更新しまくることが多いので、くだらない自○願望は此処にぎゅぎゅっと集合しています。私はリアルでは明るくていつもにこにこで温厚な性格ってことでとおっており、そのうえ内心「異星人すぎて誰にも言葉が通じないから相談とかしても意味無いや(笑)」と人間を視野に入れてすらいません。あらかじめご了承ください。


 私の不安定さは私の意思ではなく後遺症(フラッシュバックなど)でどうにもできないものです。他人を疲れさせて迷惑かけるのは私の本意ではないんです。なので注意書きをします。私は気ままに日記を書いていたらカクヨムその他いくつかで通報されまくって運営にアカウント消されかけ、数名から絶縁宣言され、自○したとおもわれて警察に通報されたことがあり(職場に「○○警察ですが五水井さんはいますか?」って生存確認の電話がきました)、今でも家にブルーシートとロープと自○で500万おりる保険を用意してあるたぐいの人間です。


 ――近所中に響く悲鳴をあげ続けてた十数年間で一人だって一度たりとも通報をしてくれなかったのに今さら寄ってたかって私の小説とツイートを通報しないでよ。


 というわけで遠くからただ淡々と暇つぶしでたまに読むくらいの距離をおすすめします。一番おすすめなのは即刻ブラウザバックですけどね!(笑) 距離を守れないかたは貴方自身の身を守るためにブラウザバックをお願いいたします。どうやら私のエッセイを読むと疲れるらしいので、ははは、お気をつけください。


       ◆


 虐待されていた当時より、虐待が終わったあとのほうがずっとずっと地獄。当事者にとってはあたりまえのそのことを、一般人たちは「過去の話じゃん」と笑う。


 虐待をされた事実そのものは私の責任じゃないのに怒鳴られ殴られ記憶吹っ飛び頭おかしくされちゃったあとの人生をどう生きていくかってことは大人として私自身の責任になるの、大人だからあたりまえのことではあるんだけど責任の所在完全にイカレてて笑えます。


       ◆


 自分のステータス書きます。現在30歳。一人暮らし。会社員(正社員)。会社ホームページのプレスリリース執筆、社員・アルバイト募集対応、時折現場の業務。仕事は楽しくて人生救われたとおもっています。今年の夏に引っ越して両親と絶縁しました。小説は才能がありません。でも趣味でずっと書いていきたいです。一応短編の書籍化経験があります。


 不在だった期間に他所で少し書いていた日記をこちらに書き写し、それ以降は以前と同じように適当に更新していきます(写したものは記録のために置いておきたいだけなので読まなくて大丈夫です)。よろしくお願いいたします。


       ◆


【非公開済みの日記より】

2019/10/11 林檎とキティちゃん。


 中学の頃、私がクラスメートからシャープペンを盗んだのがバレて、授業中クラス中が大騒ぎになったとき、豪快に私を庇ってくれたごつい男性教師がいたことをおもいだして泣いてる。当時私は先生を騙せたんだってすごく安心して彼にすがりついたけど、毎日フケだらけで、臭くて、服も洗ってなくて、持ち物も地味で安いやつで、学校指定のやつをことごとく買ってなくて、時々アザがあって、近所中に響く怒号と悲鳴の家、そんな女子中学生がクラスメートから可愛いシャープペンを盗むこともあるだろうとたぶん、先生は知ったうえで庇ってくれたんだろう。騙せたんじゃなかったんだ。大人は馬鹿じゃない。今の今まで気づかなかった。騙せたんじゃなかった。中学生の群れを数十年間担当して生きてきた教員という種類の人間を、私なんかが騙せるわけなかった。あのいかつい先生は、私の家とか教室とかでの状況を解っていて、勇気をだして私の味方をしてくれたんだ。私が絶望しきっちゃわないように、根本的にはなにも解決しない方法なのを承知で、そのときその一瞬だけでも私がひとりぼっちにならないように、大声で私の無実を言い張ってくれたんだ。かなしい。かなしい。かなしい。


21:23

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