シイナとの共同生活も3日目。そろそろお互い慣れてきたように感じます。

シイナは着々とわたしの教えたことを学び、吸収していっています。最近は簡単な属性魔法なら扱えるようになりました。まだまだ殺すには足りませんが、この調子ならいずれわたしを殺せるような魔法を使いこなすこともできるようになるでしょう。

また、感情表現も豊かになったように感じます。今日知ったことですが、どうやらシイナはホットケーキが好きなようです。以前おばあさまがわたしによく作ってくれたのを思い出し、ふと食べたくなり作ってみたのです。初めて見たものだからか、最初は不思議そうな顔をしていましたが、口にすると目を輝かせて言いました。

「リア！これ！甘くてふわふわ！おいしーね！」と。

わたしと好物が同じなんて、やはりわたしが作り出した命だからなのでしょうか？でもシイナは褒めてくれたけれど、おばあさまが作ってくれたような、ふわっふわには作れませんでした。これはまだ改良の余地ありです。

なんて、これから死ぬのに無意味なことを考えてしまいました。わたしが今するべきことは、シイナがわたしを殺せるように育てること。

そう、それ以外はない。ないはず、なのに。

余計なことを考えている暇なんてわたしにはありません。いつ人間が攻めてくるかも分からないのに、悠長になんてしてはいられません。

早くこの実験を終わらせなくては…。

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