第5話 迫りくる脅威
次の日。
気持ちの良い朝を迎え、俺は散歩がてら外へ。
村はのびのびしていて、人はまばら。
俺の領地とはずいぶん違う。
けど空気は美味しいし、水も綺麗だ。こんな大自然の中でゆっくりと生活を送るのも悪くないな。
けれど、そんな平和も直ぐに崩れ去った。
『ギャア! 助けてくれ! またモンスターだ!』
カンカンカンと金が鳴り響く。
またモンスターが現れたのか!
急いで現場へ駆けつけると、そこはまたイノシシ型のスライムが。しかも複数だ。
「なんでまた!」
「フフ、フハハハ。もういい、こんな村はぶっ壊してやる!!」
血走った目を向けてくる男。
こ、こいつはまさか!
「テルフォードさん!」
俺よりも先にファウスティナが叫んだ。いつの間にいたんだよ。あれ、アンジェリカもいるじゃん。どうやら尾行されていたようだな。
「ファウスティナ! 君を探していた! こんなゴミみたいな村は更地にしてやる」
「やめてください!!」
「やめないよ、ファウスティナ。君が僕と結婚してくれるまで!」
この男、やっぱりファウスティナを追いかけてきたのか。
「おい、やめろ、テルフォード!」
「黙れ、エイジ! 貴様は……貴様、貴様、貴様ァ!」
俺に対しては敵意剥きだしだな。
「なにが言いたい」
「よくもファウスティナを取ったな! 彼女は僕と結婚するんだぞ!」
だが、ファウスティナは全力で首を横に振った。
「嫌です」
「んなァ!?」
ショックを受けるテルフォード。嫌とハッキリ言われてはな。
「というわけだ、テルフォード。今すぐモンスターを引っ込めろ」
「…………ふざけるな。ふざけるなあああああ!!」
怒り狂うテルフォードは、イノシシ型のスライムを放ってきた。コイツ、村を破壊する気だ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます