第3話 高校卒業の日
その日、昭和?年3月1日、シゲル君はすでに18歳となっており、南九州の某国立大学受験のために、女子2名を含む高校3年の同級生数名で同じ旅館に宿泊していた。確か試験中だったと記憶していますが、大学の先輩有志が高校の卒業式に出れない後輩たちのために、旅館でそのまねごとの式を一人一人にしてくれたのです。
受験の合間の出来事だったのですが、みんな大学受験が母校の卒業式にかぶってしまいたいへん残念に思っていたので、それぞれが嬉しく感じ試験頑張ろうと思った次第です。
当時は現在のような全国共通の試験ではなく、私立も含めて各大学が其々独自に入学試験を実施していて、私立が最も早くそのあと入学費用や学費が少なくて済む国立大学は1期、2期と時期を開けて行われていたのです。本屋さんには、各校の受験対策用の本が並んでおり、過去5年間ぐらいの過去問から出題予想や偏差値あたりも詳しく記してありました。
が、結果的に7,8人で受験したのに、合格者は女子一人の結果となりシゲル君含め惨敗でした。試験後数日が過ぎていたのですが、そうです皆さんがよく知る、”サクラチル”の電報が舞い込んできたのです。・・涙 半分以上は大丈夫かな?何とか受かるやろうくらいに思ってたみたいですが。
そこでしかたなく、一緒に受験した者や他大学を受けてやはりダメだった者同士で、2期の試験でも落ちた場合のことを考えて、来年確実に合格するために浪人中の予備校探しや申し込みなどにも行った記憶が残っています。
しか~し、シゲル君、大学2期受験では九州を飛び出し東海地区にある某国立大学に、何とか合格することができ、両親を安心させるとともに、新たな下宿生活という初めての経験が始まることになったのです。末っ子の長男だったので、遠くても九州県内と考えていたのが、試験科目の優位性などを加味して異国の地へと旅立つことになったのです。・・(笑)
結果的に、一度落っこちて、二度目でなんとか復活したとです。
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