6 は?  12月19日

二十歳と十九


 早生まれの私は、十九で成人式を迎えた。まだ成人が二十歳で、祝日も1月15日だった頃。


 ほんの数十日の違いなのに、二十歳の友が大人びて見え、十九の私が思えた不思議。お酒はまだ飲めないの〜何て、当時は当たり前だったぶりっ子風に言ってみた。


 現代。

 十八歳が成人で、「成人を祝う会」は二十歳。

 責任を負うのが十八で、酒もタバコも許されるのが二十歳。

 叔母からもらった一粒真珠のネックレス。叔母になった今、姪に渡せたのは極小のピンクトルマリン。

 ごめん、姪っ子。叔母は財力がないのだよ。でも言い訳をさせておくれ。そんなんでも、わたしが叔母にもらった以上のお札は飛んでいったんだから。気は心だから。


 何だか歪な構図に、腑に落ちないおばちゃんなのである。


 本日は「は」から始まる日。今日のラッキー君はハリネズミ。最近流行りの彼は、いつかわたしの小説にも登場させたい可愛いアイテムで、もふもふでもペタペタでもないけれど、見るからに可愛い奴だ。

 棘に幸運をくっつけてやってくる。

 なんて素敵!


 実は我が家でも飼育したい! と話題にはなった。なったけれど、ネズミ嫌いの人からすれば、ネズミの癖に攻撃力を持ちやがって!となるようで却下。



 明日の二十日が待ち遠しい日ではあるけれど、にいても気持ちは伝わる。


 そんなこんなの12月19日。




 


 

「俺様を呼んだかーー?」

 ふんがっ! 小さな坊やが何かを捕まえて口を塞ぐ。

『ちょっ、ダメよ! まだ本編でも公開してないーー』


「ソラーー! それ言っちゃダメなやつーー」

『ペタペタ! ピーーーー』


「だって可愛ーーーーふんが」


 バタン! ドカン!


『大丈夫? 僕、ぶっ飛ばしてみたよーー」

 

 そこまでしなくても……。

 同情の眼差し。

 



 

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