第2話覚醒

寄生生物のわだいがではじめたのはねっとの動画サイト、シコシコ動画という物が存在しておりネット民の砂漠というなのインターネットのオアシス的存在といえた。



『あれ?つのはえてねぇか?』 



『どれどれ』



『ホントだー!』



撮影から逃げようとして顔をかくすシーンがうつっていた。



ほんの些細な動画だったが巷で補食しているところを見かけたという噂までひろがっている。



日常はそうやってくずれていった。



砂がしたに左右へとおちていくように瓦解したのだ。  



それから10日たったころ、目覚めたら病室にいた。



額のコブはつののようにはえていた、7cmくらいだろうか、赤くより紅くちょびっとはえていた。



脳がやきつくくらいあつくて、エンドルフィンがつねにたれながされている感覚におちいった。



これが世界なのかと謎の思考がよぎる。



角をさわってみる。



『あっ』



亀頭をなでられたような新しい感覚だった。



たとえるなら上品なおままごとをやったあと、セックスするような充実感。



精神のすべてがみたされて幸福なきもちになった。



『なんだこれ!ワッツTHEファック』



おしよせてくる多幸感にすりすりすることをやめられなくなったとき、脳内にこだまする。



(やめろっ魔力がもれる)



どぴゅっとさきっちょから魔力がでた。



『あっ』



水滴となって結晶化したそれは部屋中に飛散した。



うれたくだものがおちてはじけるように。



粉になった液体をにおうといままでにかんじたことのない未曾有の快感につつまれた。



体つきがかわって、筋肉むきむきの変態まっちょまんになっちまった。



流れているニュースで10日過ぎていることを確認すると、はじめて精通したときとおなじ驚きと快感が脳を刺激する。



『あっあっなんだこれ、やばいぞいくぅぅ!』



衝撃波と共に窓が割れる。



薬物でいったときのような脳内をかけめぐる快感に拳をにぎりしめる。



『これが世界かよ!』



(これが世界かよ!)



突発的にでたことばと脳内でひびいた言葉がシンクロした。



世界がいろづいた瞬間だった。

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