遊園地

遊園地

「で、なぜ遊園地?」

「隼人も賛成してたし、いいかなって」

「遊園地が嫌ってわけじゃないんだけど、なんで遊園地なのかと思って」


 春休みに遊園地なんて珍しいことではないが、隼人のこれまでの人生ではそもそも遊園地に行くこと自体珍しいことだ。


「みんな行ってるし、私たちもそれでいいんじゃない?」


 香澄がそう言った。


 隼人はただ話題を振りたくてそこに突っ込んだだけなので、大人しく追及するのをやめた。


「そろそろ電車来るっぽいな」


 黙り込んだ三人に岳が告げる。


 それを聞いて三人が顔を上げると、ちょうどその瞬間電車の音が聞こえてくる。


「昼ごはんどこで食べる?」


 岳が昼食の話題を切り出したが、朝っぱらから昼の話かよと総ツッコミを受けると、ちょうど電車がやってきた。

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