LEVEL.16 その者、最強ノ討伐士




「あはははっ、……まさか、こんな所で、ね」



パーシヴァルはロゼッタを見ては笑っては、露出している方の目を手で覆ってはロゼッタの隣に居るカルマを睨みつける。



「やぁやぁ、これはこれは……“自警団”最強の戦力、じゃないの」


「だから、なんや」


「少し、相手をしてもらえないかしら?」


「あ?」



パーシヴァルはユラユラと歩くようにしたと思えば、ロゼッタ達の目の前から消えるとカルマは察知して咄嗟にロゼッタを突き飛ばしてはワイヤーを張り巡らせると、瞬時に上空と自分が居た所を爆発の連鎖を起こしてはダガーでパーシヴァルの青色の宝石が付いた剣を防ぐ。



「流石、反応が人外ねぇ」


「うるせぇ、クソカマ野郎が」


「だけど、女の子を守りながら戦おうなんてぇ……舐めプかしらねぇ?」


「っ!?」



カルマは咄嗟にダガーで眼の前まで来ていてたパーシヴァルの青色の宝石が付いた剣を防ぎ、回し蹴りをパーシヴァルに放ちながらもブーツの足先に隠していたナイフのような刃でパーシヴァルの右頬を軽く掠めるような傷を与える。



「ふふっ、凄く昂るわぁ……此処までの相手なんて、今まで居なかったもの!みーんな、即座に殺せちゃうからツマらなかったのよねぇ~」


「クソやな、お前」


「ふふっ、褒めたからって……攻撃の手は止めないわよ?」


「チッ」



パーシヴァルは不敵な笑みを浮かべては、一般的な人には見えない程の動きをしながら手に持っている青色の宝石が付いた剣でカルマを狙うが、カルマはダガーで防ぎながらも別のダガーで応戦していく。


端から見れば光の反射や火花を出している刃しか見えず、それを見ているロゼッタは不安そうな表情をしながらも何か出来ないか考えていた。



(どうにか、カルマさんの手助け……でも、手を出して逆に邪魔になっちゃうしっ)



ロゼッタが何も出来ない事に悔しさを感じていると、カルマは自身が身に着けているペストマスクのようなモノに手を添える。



「そんなに、本気になって欲しいなら……なったやるよ」


「ふふっ、いいのかしら?“理性”を失えば、彼女を傷つけてしまうかもしれないのに?」


「っ……」


「それに、“醜い姿”も曝け出して……彼女に“嫌われる”わよ?だって、本当に“醜い姿”でしょ?ふふっ」


「………」



カルマはチラッとロゼッタを見ては少しだけ寂しそうな顔をして隙を見せてしまい、パーシヴァルに腹へと強い回し蹴りを食らわされて建物の壁はと叩きつけられてしまう。



「ぐっ……!!」


「カルマさんっ!!」


「ふふっ、惚れた弱みで弱くなっているわよ?それでも、最強の戦力の一人なのかしら?」



パーシヴァルは青色の宝石が付いた剣でカルマへと振りかざすが、パーシヴァルとカルマの間を遮断するかのように手斧が飛んできてパーシヴァルは慌てて下がったが、別の白銀の刀剣がパーシヴァルの右腕を切り落としていた。



「っ!?」


「残念だけど、“一人”ではないよ」



パーシヴァルの右腕を切り落としたのは、白銀の刀剣を手にしてはパーシヴァルを見つめては次の動きをしようとしていたラヴィである。



「っ……帰って、きてたってわけねっ」


「行くぜ、逃げ惑え」


「くそっ」



ラヴィは無表情で白銀の刀剣と手斧を使いながら、離脱しようとするパーシヴァルを追い詰めながらも攻撃の手を止めない。



「分が悪いわねっ、戯れは此処までにしておいてあげるっ」



パーシヴァルは煙石を地面に叩きつけると周りは黒い煙に包まれて、ラヴィは“風の魔術”を使用しては黒い煙を消し去るとパーシヴァルの姿は無くなっていた。



「情けないですよ、カルマさん」


「………わりぃ、助けられたな」


「まぁ、いきなり暴走されても俺的には困るんで………貴方を止めるのは凄く疲れるんで」


「嫌味かよ」


「ふふっ、好敵手な感じです」


「…はいはい」



カルマは瓦礫を退けてはロゼッタの方へと歩み寄っては、ロゼッタに怪我が無いかを確認しては安心したような表情をしていた。



「ロゼッタさん、でしたっけ?貴女も、怪我が無くて何より」


「あ、はい」


「紹介してなかったよね?」


「俺は“ギルド国家”の“討伐士”に所属している“ラヴィ”、よろしくね“新米道具屋さん”?」


「は、はい!よろしくお願いします、ラヴィさん!」



ラヴィが優しく笑みを浮かべてはロゼッタと握手を交わしていると、少し不機嫌そうなカルマがロゼッタを後ろから抱きしめてはラヴィを軽く睨んでいた。



「ロゼッタは、俺のやで」


「いや、違うんですけど!?」


「否定されているけど?」


「恥ずかしいだけやわ!」


「いや、本当に否定しているんですけど!?」


「クスクスっ、ほら戯れあってないでレヴァンさんに報告もしないと」


「お、おうっ!それに、シュヴァートにも報告せなアカン」



カルマはロゼッタを脇に抱え込んでは、ワイヤーを使っては建物の屋上へと跳んで他の建物の屋上へと跳んでいく。



「ちょっ、た、高いって!!?」


「大丈夫、大丈夫!暴れなれば、落としたりせーへんって!」


「そ、それでも、怖いって!!」








NEXT

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る