第七章 天啓

終焉

 これより起きることは、世界の片隅で起きた小さな悲劇である。決して世界中の全ての人々が路頭に迷うこともなければ、全ての国同士で戦争が起きるわけでも無い。

 たった一つの小さな国が滅び、その国の人々が路頭に迷い、歴史の闇に消えるまでの一幕。誤解を恐れず言葉にするなら、正当化できる理由さえあれば、安っぽい同情だけをして他人事ひとごとだと割り切ってしまえるような、そんな小さな悲劇。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る