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第1話への応援コメント
皆さん言われていますが、書き出しがかっこいいですね。
見えない鎧をかっちり纏って煩雑な社会をすり抜けてきた感じが出ています。
それと真逆の印象を与えるのが、レジの女性のがさがさの指先に触れた時の悲鳴。
この指先、私はきっと、温かかったのではないかと想像します。
冷たさに慣れた体には、温かさが火傷するほどの熱さに感じられて、攻撃にすら感じられるのじゃないかな。
救いを一切書かない潔さがこの作品の芯になっていると思いました。
作者からの返信
書き出しは何度褒められても嬉しいです、そろそろ地力を勘違いして思い上がってしまいそうですけど、まだまだ素直に喜んでいこうと思います!
どちらとも取れてしまうような不親切な書き方をしていますが、鐘古さんの読んだとおりでほぼ間違いないです。
作者としても、指先は火傷するほどに熱かったと思っています。
深く読み取って頂き、ありがとうございました!
第1話への応援コメント
二度拝読したので感想を書きたいと思います。
一言で言うと、カッコいいです。クールです。
そのクールさを「唾が吐き捨てられる」「コンシーラーで汚れる」「くすんだ爪」「がさがさの指先」「家庭ごみ」などの人間っぽさで崩しにかかるところも好きです。
>同じ車両で毎日のように見かけるベルトの寄れたトレンチコートの後に続いて右から二番目の改札を抜ける
文章では、ここが一番好きです。
あえて読点をあまり付けないように、長い文章で一気に読ませるという手法は、主人公が人や物であふれた都会で思考を止めずに生活していることを示しているのでしょうか。
それなのに、理由もわからないままポケットに使い捨てカイロを入れておくというちょっとした矛盾みたいなものも、私の好みです。
寒い時期になるとイルミネーションが飾り付けられる、自動改札は常に動いている、タクシーにはすぐに乗れる、毎日変わらない帰路でも人の波は動く、しかし使い捨てカイロだけが時を止めている、みたいな。
本当は理由をわかっているけど見ないようにしているのかな、とも思いました。
実は途中まで、現在形のみで書かれているのかとわくわくしながら読んでいました。
村上春樹が「アフターダーク」でやっていた時には、よくまあこんな難しいことをしようと思うなぁと感心したので。
どうですか、やってみませんか?
現在形のみだと、淡々と進んでいく時間の流れがより一層都会っぽく見えるかもしれません。
最後の使い捨てカイロを捨てる部分だけ過去形で。
なんてすみません、偉そうに。まず自分がやれって話ですね……!
長くなってしまったし、墓穴掘りそうなので退散します。
いいものを見せていただきました。ありがとうございました!
作者からの返信
浅学菲才なもので、村上春樹の作品を読んだことがなく、「現在形」という高度な言葉に一瞬宇宙猫状態になりましたが、おっしゃられているところは分かったよう気がします!
ここいらないな、という部分を消しました。
リメイクするにあたって、書き加えることばかり考えていたので、削るということを意識していませんでした。
言われるまで、全く気がつきませんでした。
まさに天啓を得た思いです!
冒頭、長めの文章にしているのは、駅を出るまでが「工程」の一つとしたかったのと、無機質に物事を目で追い、耳で聞くだけという状態にしたかった、という思いがあるのかなと思います。
駅を出てから、自身の行為や他の事象に必要以上に過敏になっているのは、その反動の現れかもしれません
(書いているときは正直そこまで考えていなかったので自分でもよくわかりません……!w)
ご助言、本当にありがとうございます。
より納得のできる作品になったと思います。
第1話への応援コメント
拝読させていただきました。
一言で言うとなんとなく捨てられなかったカイロをゴミ箱に投げ捨てる話、なんですが随所に差し込まれた心情描写がいろいろと効いていますね。
先ほど近況ノートも読ませてもらったのですが確かに読み手を選びそう。私は大好物です。
とても人間味のある主人公だなぁと思いました。お釣りを貰うときに触れた手が温かかったのか冷たかったのか。あえて書いていないのだと思いますが、こういう余白のようなものが深みを出すのかな。
いろいろと好きな表現はあったのですが、信号待ちのシーンが特に好きでした。
群れに入って少し寒さが和らいでいる様子や一人取り残され、タクシーの運転手の視線を浴びる様子。
とても面白かったです。
>コンプレックスを頂く
ここ、抱く、ですかね?
作者からの返信
本当にこれ、帰宅途中にコンビ二に寄ってるだけの話なんですよねw
悩み過ぎて脳が破壊されてふと我に返ったときに「何が面白いんだこれ……???」となったことはあります。でもいいんです、これが書きたかったんです(自己満足
信号待ちのシーンは全て今回書き加えた部分になります。
そこを好きと言って頂けたこと、過去の自分に勝てたようで、とても嬉しく思います!
誤字報告もありがとうございました。
ダッシュで修正してきました!(恥ずかしい
編集済
第1話への応援コメント
こういう、筆致の凄みを感じる作品に上手く感想を添えられないのが私の悩みです。
物語性と感情でしか読み解けない私に、響いてきたのは……
レジ打ち初心者の中年女性でしょうか。
どこか寂しさに似た感情を漂わせていた主人公に、ほんの少し触れた飾り気の無い、それでも不器用で田舎っぽい、生の温かな人間性。
しかし、そこに共感は無くただそうなりたくないと云う拒絶だけが、酷く心に残りました。
読者にさえ共感されることを拒んでいるような主人公に、読み手の私はただ背中を見送ることしかできませんでした✨
作者からの返信
拒んでいる、まさにそのとおりだと思いました。このお話の主人公は、理解されること、共感されることを恐れているふしがあるので、傍から見れば「拒絶」することを作者に強いられているようにも感じます。
作者が力不足ゆえけっして読後感の良い作品ではありませんが、こうしてコメント残して頂けたこと、とても嬉しく思います。
読んで頂き、ありがとうございました!