第17話
それとはやはり同じ仲間ということが関係しているかもしれないと考えた私は彼に質問をすることにしたのである。
「えっと、カイルさん。よろしいですか?」
何か特別感じたことはなかったかと遠回しに聞こうとしたのだがどうも下手な考えだったみたいですね。
「いやいやおっさんいきなりなにを!」
思いっきり図星を突かれたようになったので私は彼に謝りながら質問をすることしたのだった。
「ぷっ……」
突然カイルさんが肩を震わしたと思ったら笑うのである。
そして謝っていた私は悔しくなってきたので少しばかり不機嫌な顔になってしまいましたけどね?
そんな私に気がついてくれてすまなかったと謝られてしまったのですが少し残念な気分になってしまったのは仕方ないことでしょう。
流石にその後に待ち受けていた出店めぐりに参戦することなく彼らは領主家に戻ることにしたのだ。
時間にして早めに戻ることができた私は廊下で玄関の前を行ったり来たりしているリアーナの姿を目に捉えるのだった。
「ただいま戻りましたよ」
私がそう言うと私に気づいた彼女が勢いよく走ってきてくれるのである、だがしかしそれは私の想像と違っていたようだ。
(あれ、もしかして)
そう思いましたし実際口に出しそうにもなりましたが、それを必死に押し殺すことにしたのです。
そして彼女は私の服を掴んだかと思うとそのまま部屋に案内してくれることにした。
道中一体何があったのか気になった私は我慢できなくなりつい質問してしまったのですが彼女の返答は私の思考を停止させる効果を持っていたのでしょう。
(それマジですか?)
などと私から返す返事の内容はシドロモドロしてしまうもやはり私は納得をすることでもあったのです。
彼女から見れば私とカイルさんが情事を楽しんでいたと思われても仕方がない状況だったようです……。
「すみません……」
と謝罪の言葉を口にしたのは言うまでもありません。
いやしかし、それは違うんですよと言いたかったのですがそうも言えない理由がわからないわけでもないですし私が勝手に動いたことが結局は彼女の羞恥を刺激してしまったのだとそう思ったからなのです。
(ですがこのままだと変な噂がまた立ちかねないでしょうね……)
そんなことを考えていると彼女が口を開いたのでした。
「まったく」
っとそこで彼女はいつもの表情に戻っていたのです、どうやら私のことは一応納得してくれたようですけどまだ文句の1つや2つ出てもおかしくないのですが。
いつものように何かを思い出したかのように笑いを浮かべる彼女の顔を見せるのだった。
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