梅一輪一輪ほどの暖かさ

令和6年3月1日


卒業式を迎えました。


今年度、卒業の皆さん、おめでとうございます!


充実した学校生活を送れたでしょうか?

高校1年の頃のことはあまり記憶に残っていないんですけど、2年、3年の頃のことは、忘れるにも忘れられないです。理系クラスになって、男子の3分の1しかいない女子の中で、どうなるかと思いましたが、みんな優しく、男子は笑かしてくれて、毎日面白かったです笑


本当に、仲がいいクラスだったと思います。しかも、個性溢れているので、こんなに楽しいクラスないんじゃないかなというレベルで、面白おかしいクラスでした。



人生、長いように感じるけれど、高校3年間は凄く短くて、一瞬で通り過ぎました。

同じ制服を着て、同じ学び舎に通って、仲間と苦楽を共にしたそんな日々が、卒業式の日に蘇りました。こうやって、馬鹿みたいにやれるのが、最後だなんて、信じられないくらい、日常と化して、失いたくないなと思いました。でも、時は待ってくれなくて、あっという間に卒業式を迎えました。


卒業式当日、私は胸を高鳴らせながら、手汗握り、ある時間まで待っていました。


私のポケットには、


『令和5年度 ○○高等学校 卒業生代表 答辞』


と書かれた紙が入ってました。


そう、私は卒業生代表として、答辞を言うことになってました。


卒業式が始まる、約1か月前。

厳しいが生徒に慕われる学年主任の先生に、職員室に呼び出されました。

慕われていても、皆からは少し怖がられている先生に呼び出されたので、怒られるのではないかとひやひやしながら、職員室に向かいました。何をやらかした記憶もなく、なぜという疑問と共に、職員室の扉を開け、先生の名を口にした。すると、入ると同時に先生も近づいてきて、何を言われるのかと覚悟したその時、


「tiriに答辞を任せたい」


と言われたんです。予想もしていなかったので、私の頭は疑問に埋め尽くされました。すると、他の先生からも「よろしく」って言われ、頭の中はさらにこんがらがりました。


それから、詳細にこれからどうするかなどの連絡事項を聞き、職員室を後にしました。


先生方には、なるべく皆に内緒にするように言われたので、誰にも相談することも出来ず、頭で状況整理を行ってました笑


学校外の子に内緒で相談したりはしました。さすがに、1人で抱えきれませんでした。


それから、毎日授業の1時間のみを使って、答辞の制作に入りました。2年の担任だった国語科の先生と一緒にしていたので、気が少し楽になりました。


答辞を考える際、初めにしたのは情報収集でした。母校のことから、日本と世界の社会や出来事についてまで、幅広く情報収集を行いました。3年間の思い出もメモに残しながら。


すると、ある日、先生に1度答辞を書いてみるように言われました。「明日か明後日の夕方まででいいよ」と言われましたが、情報収集は終わっていたので、後は、先生に渡された見本やネットに残っている答辞の文章を読みながら、自分なりに書けばいいのでは?と思った結果、その日に3時間使って、終わらせてしまいました。元々、文章を趣味で書いているおかげなのかなと思っています。


そして、その事をその日に報告すると、先生は驚いてました。それから、先生に訂正してもらいながら、他の情報も加え、完成へと至りました。中々の出来になったのではないかと思いました。お見せすることはできませんが、皆さんにも聞かせたかったです。


答辞の文章が完成すると、次は読む練習です。これが、本当に、すごく、大変でした。授業1時間分と、放課後に先生と練習を重ねました。抑揚や、単語のイントネーションなど、たくさん指摘されながら、本番直前まで練習しました。全文、約3000字を暗記することになり、普通に無理では?と思いましたが、意外といけました。暗記しながら、抑揚をつけ、イントネーションに気をつけ、と私の頭の中はグルグルと精一杯頑張ってました。


本番の前日に初めて、体育館のステージで、練習しました。マイクに通る自分の声が、思ったより体育館内に響き、驚きました。放課後に、学年主任の先生に見てもらうことになり、緊張しながら、読みました。少し噛みましたが、学年主任の先生には褒められ、「tiriにしか出来ない事」と言われて、自信がつきました。


本番当日、思ったより、緊張してないことにびっくりしました。頭は慌てていましたが、心はまだ平穏でした。しかし、答辞の直前の在校生代表挨拶のときには、心臓がバクバクなっていました。手には汗が滲み出て、何度か深呼吸してました。『答辞』と司会の先生がおしゃって、一斉にみんなが立ち上がる。その時、私ただ1人だけ、みんなと違う行動を取る。一礼一礼慎重に、階段を上がり、マイクの前に立った時、私に注目するみんながいました。予行とは違い、保護者がいて、よりいっそう緊張しました。でも、今まで練習したことを思い出し、「答辞」と言って、季節の挨拶を始めました。


卒業生の仲間や保護者に向けての言葉の時は、声が震えてしまいました。哀しみと、緊張感に、震えてしまったのだと思います。でも、不思議と涙は出ず、それは多分、読むことへの集中によって、泣くことに体が仕事しなかったのかなと思ってます。(か、感動しましたよ?ちゃんと!涙が出なかっただけで!)私の震える声に、生徒と保護者の涙を拭う姿が見えました。後半には哀しみの感情移入部分がなく、直ぐに震える声が治まってしまったので、不審に思われていた気がします。(まじで、感情移入する言葉じゃなかったの!声の震えとか速攻で治まったの!)多分、感情の切り替えが早いせいなのかなと思います。最後は決意表明と感謝の言葉で、終わりました。


終わったあとも、少し心臓がバクバクしてました。退場後は、すぐに友達が褒めてくれました。私も自画自賛できるレベルでやり遂げたと思ってます。今までで1番の出来だったと確信してます。ほぼ噛むことなく終わりましたので!


先生方から絶賛の声を頂き、仲間たちにも、感動した!と言ってもらえたので、頑張ったかいがあったと思います。


母には色々あって、先に答辞することを言っていました。ですが、父には言っていなかったので、すごく驚いてました。ステージに立つ私を見ながら、「tiriよね?声とかぽいし、、、」的なこと思ってたらしい。母は私が答辞を言っている間、父に言わなかったらしい。言えよ!って思いましたけど、ほぼ確信してたらしいので、よしとします。


そんなこんなで、私は無事卒業しました!


もうちょっと高校生したい。


でも、次からは大学生です。


気持ちを切り替えて、頑張っていきたいと思います。


次はJDのtiriになります!

これからもどうぞよろしくお願いします。


2024.3.5

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