2
お店を出る前にトイレに入りお化粧を少し直した。
最後に鏡の中の私の唇にリップを塗っていく。
ヌーディーリップのローズベージュのカラーのリップを。
それだけで鏡の中の私は一段と輝いたのが自分でもよく分かる。
この色は私にとってとても似合う色だった。
流行りのメイクよりも自分に合う物が自分を1番輝かせる。
その事実を今日も確認し、私は泣きそうな顔をしている“結子”に笑ってあげた。
「私は永家結子。
永家財閥の本家の長女。
あの家に生まれ落ちたのだから仕方ないでしょ。」
永家結子は綺麗で可愛く笑えていた。
若い頃のお母さんによく似た姿で、永家結子はとても綺麗に可愛い顔で笑えている。
「身体でも何でも使って、あの人を離してはいけない。」
永家結子の強く力が入った目を見詰め、私は永家結子にそう言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます