詩  夜の世界には夢の川

夜の住人になりたい、ではなく、

いっそ夜の住人になってしまいたい、と思った


夜の住人は夜に起きる

孤独と闘わない

人とも闘わない

そこが住処なのだから闇を怖がりもしない


時々思い出したように涙を見せる


湧き上がる夢の川上でその一部分を掬って記録するのが仕事だ


夜の住人は朝の騒がしさを知らない

眠れないと困ることもない


いつか本人でも気づかないまま、死んでいる

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