コンビネーションチェンジ

星ヶ丘 彩日

コンビネーションチェンジ

姉 たちばな 花蓮かれん25歳

職業:警視庁捜査一課刑事


妹 たちばな 花音かのん25歳

職業:銀座No. 1のホステス


二人は、見た目瓜二つの双子である。



久しぶりに双子の姉 花蓮と妹の花音が夕食を共にしていた。


「あんた、銀座でナンバー1だってぇ?やるじゃん。私は花音みたいに愛想振りまけないから尊敬するわァ」

姉である花蓮が言った。



「そういう姉さんこそ、また強盗犯捕まえたんでしょ?どんだけ強いのよッ!同じカラダの造りなはずなのに…」

妹の花音が羨ましそうな眼差しで言った。


「何、あんた…強くなりたいの?」

姉の花蓮が不思議そうに言った。


「ホステスナンバー1って言ったって、大変なのよッ。ただ愛想笑いしてるだけじゃないんだから…心の中では殴ってやりたい客なんて山ほどいるし…」

ため息つきながら妹の花音が嘆いた。


「へぇ、意外!あんたがそんな気持ちだったなんて」

花蓮が驚きながら言った。


「姉さんは良いよねぇ…。警視庁なんて頼り甲斐のある男性がわんさかいるんでしょぉ?私もそんな殿方に出会いたいわァ…」

花音が頬杖をつきながらウットリ妄想していた。


「はぁ?バカなの?警察なんてそんな甘いもんじゃないっつーの!」

花蓮が花音に喝を入れる。


双子の姉妹である花蓮と花音。

見た目と声は見分けがつかないほど瓜二つだったが、性格は真逆だった。

しかし、着ていた上着と持ち歩くスマホは同じで、まさに双子あるあるの"持ち物シンクロ現象"が起こっていた。


「じゃぁ…また」

お互いに別れ自宅へそれぞれ帰宅した。



翌朝-


花音は昨日帰宅してすぐに、倒れるように寝てしまっていた。


ピピピピピー、ピピピピピー

スマホの着信音が鳴っている。


スマホスマホ…


花音が上着のポケットに入ってたスマホを探すと、着信が何件か来ていた。


着信10件"花音"


・・・え?

私からの着信ってどぉゆうこと…?

不思議に思いながら、電話に出てみる。


「もしもしッ‼︎」

電話越しに聞こえてきたのは、姉の花蓮だった。


花音「姉さん?なんで姉さんからの電話が花音って表示されるの??」


花蓮「ちょ…っあんたバカなの??大変よッ!一大事‼︎私と花音の上着、取り違えたみたいなのッ!上着に入ってたスマホもそのまま間違えてるし、あんたが持って行った上着の中に警察手帳が入ってんだよーッ 泣」

姉の花蓮と妹花音はお互いわりと時間のかかる距離感のある場所に住んでいた。


妹の花音はやっと事態に気づいた。

ヤバい…今日は鴉河商事の社長から連絡が来る日だった…。

心の中で思っていたとっても殴りたい客No.1である。

鴉河商事の社長は金と権力で、何でも自分の思うがままにするエロじじいだった。


するとすかさず妹の花音は閃いた。


…今日だけ…姉さんと入れ替れはいいんじゃない?


花音「姉さん…私のそのスマホに今日のお得意様から電話かかってくるんだけど…

今日一日だけ、私と入れ替わって姉さんがそいつの相手をしてくれない…??それで私が花蓮の代わりに警視庁へ出勤するッ」


花蓮「はあぁァ⁈⁈何言ってんのーッ??無理に決まってんじゃんッ‼︎」


「一生のお願い…。そのエロじじい、しつこく付き纏ってくるから本当に困ってるの…。何ならそのエロオヤジを絞めてください…」

姉の花蓮に懇願した。


・・・・今日は…特段重要性のあるものはないけど…。警察官としては失格な行為…。

花蓮は迷っていた。



でも妹に付き纏ってるエロじじいも成敗してやりたい気持ちもあった。



「・・・じゃあ…1日だけ」

花蓮は意を決して花音の願いを承諾した。


花音「ありがとう…姉さん、恩に着る」



こうして、双子の姉、花蓮は妹の勤務先である銀座のクラブへ出勤し、妹の花音は警視庁へ出勤した。


前代未聞の入れ替わりである。



警視庁前-


「おはようッ!橘ァ!」

振り向くと同じ年くらいの男性が声をかけてきた。

"姉からの情報によると、多分この人が同期の弓波ゆみなみ 颯太そうたって人ね…"


「お…おはよう…」

妹の花音が色っぽく俯きながら言った。


……⁉︎

弓波颯太は花蓮の女性っぽい振る舞いに驚いた。

いつもの朝だと、颯太が花蓮に挨拶すれば決まって「うっす…」とか「うぃ〜」なんて言って、今まで一度も"おはよう"なんて返された事がなかったからだ。


「おまえ…何か…今日、、どうした?」

颯太がギョッとしながら聞いてきた。


「べ、べつに…」

花音は顔を赤くしながらスタスタ先を急いで歩いて行った。


"…え?・・・何か…可愛い…"

花蓮の同期である弓波颯太は、いつもと違う花蓮の姿にときめいていた。



一方、花音と入れ替わった姉の花蓮は、妹に言われた通り鴉河商事の社長からの「今日店に行くからァ〜」という念押しするだけなのに長々とした電話の応対をした後、花音の勤務先である銀座のクラブに出勤した。


「花音ちゃん、今日は例の鴉河商事の社長の日ね……頑張ってね。あの社長…金と権力を無駄遣いしてて本当に腹立つけど……くれぐれも変なことされないように、気をつけてね…」

クラブのママが助言してきた。


"例の花音が殴りたい客、さっきのうざったい電話といい…随分店からも嫌われてるようだな。とんでもねぇ奴だな"

花音と入れ替わっている花蓮が心の中で思っていた。


そして、しばらくすると-


例の鴉河商事の社長がやってきた。

電話した時点でエロそうなじじぃだと察しがついたが、実物を見てもやはりエロそうなじじぃだった。


鴉河商事の社長のお気に入りにされている花音であった為、花音に扮した姉の花蓮の横に鴉河社長が当然の如く陣取った。


花音に扮する花蓮がしばらく鴉河社長の相手をしていると、

「花音ちゃーん、いつも可愛いねぇ〜」

鴉河社長は、そう言いながら花蓮の太ももに手を忍ばせてきた。


するとすかさず、花蓮は鴉河社長の腕を掴み捻り上げた。

「いデデデでッ‼︎」


「気安く触んな、エロじじい」

花蓮はポーカーフェイスで見事に社長の腕をロックし、とどめの一言を放つとその場を離れて行った。


周りにいた他の従業員やママ、客がギョッとしながら花音になりすました花蓮を見ていた。


「・・・なんか…今日の花音ちゃん、相当機嫌が悪いみたいね…」

花音の未だかつてない気迫におののき、その場にいた人々は口々にそう言っていた。



「ハァ…。花音のやつ、あんな糞ジジィの相手してんのか…」

花蓮は花音を気の毒に思っていた。



「おぃ…花音、おまえ今日…どうしたァ?」

そこへ、お店の黒服として働く貴船きふね りょうが声をかけてきた。


「…べつに。あのエロオヤジに嫌気がさしただけだよ」

花音に扮した花蓮がそっけなく言った。


「・・・何か…今日のおまえ…カッコいいな…」

椋がいつもと違う花音の姿に、ドキッとしていた。


「はぁ?いつもと同じだよ」

花蓮がそう言うと颯爽とその場を立ち去った。




一方、警視庁では銀行強盗の犯行予告があり、花蓮に扮した花音と、同期で同僚の颯太が銀行の中へ入って様子を見張る任務を任された。


"…どぉしよう…。私姉さんみたいに犯人と対峙することなんてできないよぉー…"

花音は今更ながら、やっぱりエロじじいの相手をしていれば良かったと後悔していた。


花音の困惑したような表情に、同期の颯太は不思議に思っていた。



強盗予告がされている銀行の中へ花蓮に扮する花音と颯太が入った。

銀行の中へ入ると、従業員と客が数名おり、普通の日常のように営業されていた。


事前に犯行予告があった為、銀行の外には警官の特殊部隊と上司の課長がいつでも突入できるように待機していた。


"…なんだ。強盗予告なんてイタヅラだったんじゃない…?"

花音が安心しかけたのも束の間だった。


「手を挙げろ」

ドスの効いた声が響いた。


‼︎


花音と颯太は声のする方を見た。


すると、覆面を被った男数名がおり、真ん中に立ってい男がこちらに銃口を向けている。


「ひぃっ…‼︎」

花音は初めて見る本物と思われる拳銃を見て驚き、思わず同期の颯太に抱きついた。


"・・・・・・・えっっ‼︎"

同期の颯太が驚き固まった。


「おぃ。そこの警察の姉ちゃんよぉ。この前おまえが逮捕した銀行強盗犯、俺の可愛い弟なんだよぉ…随分と派手にやってくれたみてぇじゃねぇかッ!おまえが人質になれッ!」


銀行強盗犯が花音に向けて叫んでいる。


"…この前、姉さんが逮捕した銀行強盗犯の仲間なのね…姉さん、恨み買っちゃったってわけ…?大変な仕事…"

妹の花音が姉の仕事の大変さを目の当たりにしていた。


「おいッッ!!おまえが人質なんだよッ!早くこっちへ来いッ!!」

覆面の男が花音に向かって怒鳴散らした。



大人になってから怒鳴られたことがない花音は、犯人の怒鳴り声に驚き恐怖が最高地点に達した。


「…う…うわあぁぁぁァァーん!!!」

花音が大絶叫しながら号泣した。


警官らしからぬ、花蓮に扮する花音の泣き喚きっぷりに、その場にいた同期の颯太をはじめ銀行員と客、そして犯人までもがギョッとしながら花音を呆然と見つめていた。



"・・・え。・・こんな女に俺の弟達がやられたのか…?"


犯人はこの女性警官が、ジブリのトトロの劇中で迷子になったメイちゃんが、とうもろこしを抱えながら泣いてるかの如く、激しく泣き喚いているこの摩訶不思議な目の前の状況に頭が混乱しており、ただただ呆気にとられていた。


その頃、銀行の外では…


「おぃッ!現場から聞こえてくるこの鳴き声は何だ?誰が泣いている⁉︎」

課長が他の捜査員にたずねる。


「えー…と、、橘警部です…」

捜査員がたじろぎながら応えた。


「えェっ⁉︎アイツが…⁉︎まさか…」

課長が驚いていると…


カチャ…

犯人が呆然としながら持ってる拳銃を落とした。


「今だ‼︎確保ー‼︎」

課長が号令を出す。


一斉に警官の特殊部隊が銀行に乗り込み、犯人はあっけなくご用となった。



シクシクシク…

花音は颯太に抱きつきながらまだ泣いていた。


「・・・っ」

颯太は顔を真っ赤にして戸惑いながら硬直していた。



一方、花音達がそんな状況になっているとはつゆ知らず、花音に扮した花蓮もまた、騒動に巻き込まれることになった。


「きゃぁーっっ」

店のホステス達が急に入ってきた黒づくめの男達に驚き叫んでいた。


「おぃぃ‼︎花音って女はどこだァ?社長がさっき派手にやられたそうだが」

鴉河社長が金で雇っている男達のようだ。

先程、花蓮が鴉河社長の腕を捻り上げ毒舌を吐いた腹いせに来たようだった。


「こんな店、すぐに潰してやってもいいんだぜ?」

黒づくめの男達が店の物を壊していく。


「ちょっと…あんた達…」

クラブのママも動揺していた。


そこへ、スタッフである黒服の椋が黒づくめの男と対峙した。


黒づくめの男達の内、一人がナイフを出し、椋に襲いかかった。


椋「……っ⁉︎」


すると…


すかさず花音に扮した花蓮がドレスを膝上まで捲り上げ、男のナイフを蹴り落とした。

そして、見事な身のこなしでそこにいた黒づくめの男達を片っ端から倒して行った。

花蓮はいつもの強さに増して、いつもより余計に高いヒールが武器となり、おかげで攻撃能力が増していた。


そして、影から様子を見ている鴉河社長を見つけると花蓮は社長にズカズカと威圧感と殺気を出しながら近づいて言った。


「鴉河社長、あんたの顔と名前…よぉく覚えといてあげる。首洗って待ってなッ!」

そして社長の顔スレスレの壁に拳を一発入れた。


「ヒィィ〜」

鴉河社長は恐怖で怯えながら店の外へ走って逃げて行った。


すると、店では拍手が沸き起こった。


「花音ちゃんッ!あなたスゴいじゃなぁい‼︎格闘技でも習い始めたの?!あなたにこんな才能があるなんて知らなかったわッ‼︎」

クラブのママが花蓮の手を握って感動していた。


「あぁ…いや…たまーに、こんな自分も出る時があります…ごく稀にですけどね…エヘヘ」

花蓮が苦し紛れな言い訳をしていた。


その花蓮の姿を、スタッフの黒服である貴船椋が恋に落ちたかのような眼差しで凝視していた。


その後、ごちゃごちゃになった店の片付けやら何やらで夜が明け朝になっていた。


花音に扮した花蓮と椋が帰り道を一緒に歩いていた。


椋「・・・なぁ、花音。ホステス辞めて俺と一緒に…」


花蓮「あっ…」


椋「?」


椋は花蓮の目線の先をたどると、向こうの方から男女が歩いてきた。

女性の方の顔を見ると、椋は絶句した。


それは刑事の花蓮扮する花音だった。

一緒に歩いていた同期の颯太も椋と同じ状態になっていた。


花蓮「よぉっ!そっちは無事だったかァ?」


花音「聞いてよ!姉さんが恨み買ったおかげで強盗犯の人質にされそうになったんだからァ〜」


椋 「…姉さん?」

颯太「…姉さん?」


二人は同時に言った。


花音「あ…、私達…双子なの。私が妹の花音。こっちが姉の花蓮。私は銀座でホステスしていて、姉さんは警視庁で働いてるの」


花蓮「どうも」

花蓮は涼しい顔で軽く手を挙げた。


椋「……はぁーーーーーっっ⁈」

颯太「……えぇー-ーーーっっ⁈」

二人同時に絶叫した。


颯太「な、な、な、何で入れ替わってたんだよッ⁉︎」


花蓮「あぁ…何か花音と上着取り違えちゃってさぁ、その中にお互いのスマホも取り違えて持ってきちゃって、警察手帳まで花音が持ってたし…花音が変なジジィがいて困ってるって言うからさぁ、しかたないから今日一日だけ入れ替わってそのジジィを懲らしめることにしたってわけよ」


颯太「マジかよ…。そんな事できんのか?」

椋「・・・っっ」


颯太と椋は言葉を失った。


「颯太、今日は妹の花音が世話になったなァ。また今度奢るわ」

花蓮は颯太を見ながら言いながら、花音に間違えて持ってたスマホを返した。


花音もまた、姉の花蓮に警察手帳とスマホを返した。


花蓮「今度は間違えないようにしないとな」


花音「本当に。私、今回改めて思った。姉さんはスゴい仕事してるんだなって」


花蓮「…私こそ、花音のいる世界はスゴいもんだって実感したわ」


そういうと花音と花蓮が笑った。


颯太「え、え、え…ちょ…ちょっと待ってッ!俺の気持ちはどぉなるんだよッ!今日一日でこんなにかき乱されたこの気持ちをッ‼︎」


椋「そ、そうだよ!俺だって……この気持ちどうしてくれんだよッ!」


花蓮と花音がキョトンとして言った。

「…気持ちって?」


颯太「…うっ」

椋「…っ」


花蓮「じゃあ警視庁戻るぞ、颯太!」


花音「私達も行きますか!貴船くん!」


颯太「…」

椋「…っ」

男二人は項垂れていた。


花蓮「そんな落ち込むな、青年!後で花音の連絡先教えてやるからッ!」


颯太「……っ‼︎絶対だからなっ‼︎」



花音「後で姉さんの連絡先教えますね!」


椋「…‼︎…マジでお願い!」



それぞれお互いに希望のある約束をしていた。




警視庁にて-


「いやぁ〜、橘君にあんな才能があったとはねぇ!見事な迫真の演技だったじゃないかァッ!」

課長が花蓮を褒め称えている。


「…??何のこと?」

花蓮は同期の颯太にたずねた。



颯太「昨日…銀行強盗犯に人質になれっておまえに扮した花音さんが言われて……めっちゃ大号泣で泣き喚いたんだよ…犯人達も引くくらい…」


花蓮「え…」


颯太「まぁそのおかげで、油断した犯人を取り押さえられたってわけだけど…」


花蓮「…嘘、でしょ?」

颯太「マジ」


花蓮「…嘘だよね?」

颯太「本当」


花蓮「うそ…」

颯太「真実!」


花蓮「・・・」

花蓮は頭を抱えて項垂れた。


颯太「でも花音さん、ずっと俺に抱きついて離れなくてさぁ…可愛かったからいいけど…」


ドゴッ


颯太「…オェッ」

花蓮のパンチが颯太の腹に飛んだ。



一方、銀座のクラブでは…


「花音ちゃん…昨日のあなたには本当に惚れ惚れしたわぁ!あのパンチと蹴りは最高だったわッ」

クラブのママが感心しながら花音に言った。


「・・・?」

花音は椋を見た。  


椋「昨日、鴉河の社長の手下達が来て暴れてるところを、お前の姉さんの花蓮さんが全滅させたんだわァ…」


花音「・・・・っ‼︎」


椋「花蓮さん、ドレスを捲り上げて戦ってて、最高に色っぽか…」


ドゴッ!


椋「オェッ」


花音のパンチが椋の腹に命中した。



花音 "でも…まぁ、姉に助けられたって事か"

花蓮 "でも…まぁ、妹に助けられたって事か"


お互いに心の中でそれぞれ思っていた。



後日-


鴉河商事の社長は、脅迫罪と犯罪教唆の疑いで逮捕された。

手下の黒づくめの男達も一網打尽でご用となった。



普段、椋に守られる立場にいる花音と、颯太を守る立場にいる花蓮。


はたまた、花音を守る男だった椋と、花蓮に守られてばかりいた颯太。


それぞれの組み合わせが入れ替わった時、心のピースがはまる音がする-


たまには入れ替わるのも悪くないのもしれない。


-完-

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