作戦会議 パートワン!


「今回の保育園で分かりました。かなり危ないです」


「えぇ…これは変える必要がありますね」


俺と木乃恵は今回の件のことで話し合うことにした。ママたちは俺たちの話を邪魔しないように外へ買い物に、一花は俺を膝の上に乗せて頭を撫でつつ抱きしめている。

俺はクマのぬいぐるみか!


「次回以降、叶うのであれば一花をサポート員として連れていきたいです。そうじゃないと今回の一件よりも危ない目になりそうです。その前に…やめろぉ!一花!クンクン匂いを嗅ぐな!保育園のことはトラウマになってない!」


「クンクン…ふむふむ…いい…クンクン…ハァ…ほんとか?大丈夫なのか?」


「大丈夫だって!遊びだからな!」


一花は話している間にエスカレートし、俺の頭や首に鼻を当てて匂いを嗅いでくる。俺がトラウマになってないか心配なのだろうが、ただの遊びだ。そんなことはあの子たちが大きくなったら忘れるさ!


そんな光景を見ている木乃恵は先程から俺の目を見ずに木乃恵を睨んでいた。


「こら!一花!それはずるいわよ!私にも!」


木乃恵は一花を先程から睨んでいるが、限界が来たのだろう。目が血走っており、ヨダレが垂れている。獣のように俺の方へと両手を伸ばす。

それを見た俺たちはヒッ!と声をあげ木乃恵から距離をとる。


「よし!一花!もっと嗅げ!強く抱き締めろ!もっと命が危なくなる!絶対に離すなよぉ!!あれがいつも俺が受けてるやつだ!」


「分かった!姉さんには渡さない!あれでまともな男なんか捕まえれるわけない!…あっ」


「へ〜そんなこと思ってるんだ〜?カッチーンと来ちゃったよ〜?アキラくんは貰うわよ〜?首とかいろいろレロレロしちゃうからね〜?」


木乃恵は頭に来たのか舌なめずりしながら、黒いオーラを全身にまとわせている。目は獣のようになっており、人を辞めているような感じだ。

一花は俺を抱えつつ、木乃恵と睨みあっている。

俺はなにか出来ないかと探すが見つからない。

くそっ…どうしたら…あれでいくか。


「一花、俺をミサイルのように飛ばせ!木乃恵に向かって!」


「えぇ!?いいのか!?」


「俺に構わず!やれぇ!!」


「覚悟しろよ!姉さん!くらえ!アキラ砲!!」

※良い子は真似しないでください


俺はスーパーマンのような状態で一花に真っ直ぐ投げられる。それを木乃恵は好都合というように手を広げ、受け止めた。そして、女性にはかなりキツい一言を発する。


「うぅ…臭い…」


「えぇ!?嘘っ!?シャワー浴びてくる!」


俺の言葉を聞いた木乃恵はドタドタとシャワーを浴びに行った。

ふはははは!!男女共に辛い一言攻撃だぁ!!

チラッと一花の方を見ると涙目になってこっちを見ていた。お前もダメージ食らうのかよ。


「もしかして…私も臭い?」


「じゃあ強く抱き締めろとか言わないだろ?」


「「えへへへ」」


俺と一花はハイタッチをする。一花は俺の事を抱っこし、椅子に座る。膝に乗せて、また頭を撫で抱きしめた。今回は仕方ないか…。


その後のことだが、服が香水臭くと気づいた木乃恵は俺に臭くないかを何度も確認し俺がOKをしたことでようやく安心したようだった。俺は服が香水臭いとは言いづらく、しばらくは何度もシャワーを浴びる羽目になっていたが、それは日頃の行いとして反省してもらう。


この絵はさすがに何度もシャワーを浴びて疲れたのか、少し横になると眠っていた。


作戦会議 1回目 失敗!


木乃恵が起きたら、もう1回だ!



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